進まない野党結集、見えぬ「最後の小沢政局」 笛吹けど踊らず、剛腕にも昔日の面影なし

東洋経済オンライン / 2019年3月27日 8時40分

東京電力福島第1原発を視察し、福島県双葉郡の首長との意見交換で挨拶する国民民主党の玉木雄一郎代表(右)と、自由党の小沢一郎代表(写真:時事通信)

統一地方選の前半戦が本番を迎える中、7月の参院選を前に安倍政権打倒を狙って小沢一郎自由党代表が仕掛けた野党総結集の動きが、遅々として進まない。

総結集への第一歩となる国民民主党と自由党の合併構想が国民内部の「反小沢感情」などから大詰めで足踏みし、野党第1党である立憲民主党の枝野幸男代表も「数合わせにはくみしない」とかたくなな姿勢を崩さないからだ。「笛吹けど踊らず」の厳しい現状に、長らく「剛腕」と恐れられてきた小沢氏にも昔日の面影は消えつつある。

■帰ってきた「政界の壊し屋」

「政権交代可能な二大政党制」の実現を目指して1993年6月の衆院選を機に自民党を離党した小沢氏は、非自民8党派連立政権(1993年)、民主党政権(2009年)と、二度にわたって非自民政権樹立の立役者となった。

その一方、小沢氏の手腕によって2大政党の一翼を担った旧新進党や旧民主党を、路線対立などで分裂させたことで「政界の壊し屋」の異名もとる。このため、「帰ってきた小沢政局」と呼ばれる今回の野党再結集でも、中核となるべき旧民主・民進系議員に小沢嫌いが根強く残り、衆院在職50年の節目を迎える政界最長老としてこれまでに築いてきた「小沢神話」の限界も露呈している。

「(安倍政権は)平気でうそをつき、まったく責任を取らない。こんな政治がはびこるのは野党がだらしないからだ」。安倍政権打倒に執念を燃やす小沢氏は、行く先々で野党総結集を訴えてきた。「過去のいきさつや恩讐を乗り越えるべきだ。私も股をくぐれと言われれば、いくらでも股をくぐる。個人的な経過や感情にとらわれている場合ではない」と旧民主、民進両党の分裂に伴う相互不信の解消を呼びかける。

小沢氏が当面最大の戦いの場と位置付けるのは、7月に予定される参院選だ。「一緒の政党になるのが難しければ、『オリーブの木』(各政党の選挙協力で政権の受け皿をつくる構想)でもいいから、一つのグループとして選挙を戦おう」と比例代表での統一名簿などを提起。「5月くらいまでに野党の一体化を実現し、7月の参院選で自民党を過半数割れに追い込み、安倍内閣を退陣させる」との目標を掲げて突っ走っている。

小沢氏がまず仕掛けたのが、国民民主党と自由党の合併だ。2017年秋の衆院選の直前に小池百合子東京都知事が立ち上げた希望の党(当時)への合流をめぐり、民進党(同)が大分裂。選挙で生き残った希望合流組が結成したのが国民民主党だ。選挙では合流から排除された枝野幸男氏が立ち上げた立憲民主党の後塵を拝したが、党資金や地方組織などは民進党の遺産を受け継いでおり、「温存した選挙資金は約150億円」(旧民進党幹部)とされる。

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