「携帯料金の滞納」で結婚や就職が不利になる日 中国で普及「信用スコア」は日本でも広がるか

東洋経済オンライン / 2019年3月29日 7時20分

個人の信用情報があらゆる場面で使われる日は来るのでしょうか(画像:CORA/PIXTA)

お金を借りることができるかできないか、借りる際の利息(利率)を決めるにとどまらず、就職や結婚、さらにはレストランの予約の可否にも影響するかもしれないのが「信用スコア」である。

さまざまなパーソナルデータをAIで分析して、個人の信用力を数値化する「信用スコア」は、個人にどのようなメリット・デメリットをもたらすのか。

『ITロードマップ 2019年版』を上梓した専門家が、中国で先行しているサービスが日本でも普及する可能性について、解説する。

昨今、世間をにぎわせ始めているサービスに「信用スコア」がある。

個人の信用力を数値化(スコアリング)して表す信用スコアが、例えば、リクルーティングや婚活サービスなどで活用される場合、信用スコアが高ければ次のようなメリット、デメリットが考えられる。

・リクルーティング・サービス → 就職に有利になる
・婚活サービス、マッチングアプリ → 結婚に有利になる

逆に信用スコアが低ければ、就職や結婚で不利になる、ということでもある。

また、信用スコアの活用によって、例えば、次のような犯罪、迷惑行為の予防効果も期待できるかもしれない。

・携帯電話会社によるスコア化 → 迷惑メール・オレオレ詐欺の撃退
・公共交通機関での振る舞いをスコア化 → 折り返し乗車、列への割り込みなどの不正・迷惑行為の防止
・サービスプロバイダーによるモニタリング → フェイクニュース、やらせ投稿などの抑止

■中国の「芝麻信用(ジーマクレジット)」が先行

信用スコアとは、さまざまなパーソナルデータをAIで分析し、個人の信用力を数値化(スコアリング)することで可視化を図るサービスである。

消費者はその数値によって、融資を受ける際の貸付利率・契約極度額が優遇されたり、シェアリングサービス利用時のデポジット(保証金)が不要になったりするなど、各種の特典を得られる。

日本では、みずほ銀行とソフトバンクの合弁会社である「J.Score」による「AIスコア」がいち早くサービスを開始しているが、その本家といえるのが、2015年に始まり、中国で広く普及している「芝麻信用(ジーマクレジット)」だ。

芝麻信用は、アリババグループの関連企業アント・フィナンシャルサービスグループが提供するスマートフォン決済アプリ「支付宝(アリペイ)」に搭載されており、次の5つの観点で消費者1人ひとりに対する信用スコアを算出している。

(1)身分特質:学歴や職業・居住地域など
(2)履約能力:金融資産や不動産、自動車などの資産の保有状況
(3)信用歴史:クレジットカードや公共料金の支払いなどの一般的なクレジット履歴
(4)人脈関係:SNS上の交友関係、友達の数・質(友達のスコア)など
(5)行為偏好:アカウントのアクティブ度合、アリババでの購買頻度など

■買い物で上がり、支払い遅延で下がる

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