「薬物依存俳優」にアメリカ人が超寛容な理由 アベンジャーズ俳優も「依存症」に苦しんだ

東洋経済オンライン / 2019年4月22日 13時0分

だからこそか、アメリカはまた、カムバックストーリーを非常に愛する。代表の1人は、ドリュー・バリモアだ。明るくチャーミングな彼女が、13歳で依存症更生施設に入ったことは、もはや知らない人のほうが多いかもしれないが、彼女は自分のそんな時代についての回想録も出版している。2000年代半ばに何度かヘロインほかの薬物所持で逮捕されたニコール・リッチーも、今では幸せな妻、母として、好感をもたれる存在になった。

■アイアンマンを悩ます悪魔

そんな中でも、やはりいちばんはダウニー・Jr.だろう。6歳のときに依存症の父からマリフアナを教わり、若い時期をドラッグとアルコール漬けで過ごしてきた彼は、2003年にきっぱりと薬物を捨て、カリフォルニア州知事から恩赦も受けた。しかし、そうやって暗い過去とすっかりさよならできるかと思いきや、そうもいかなかった。

今度は彼の長男でミュージシャンのインディオがコカイン所持で逮捕され、治療を受けることになったのだ(2016年には、リハビリを終了したとのこと)。アイアンマンをもってしても、薬物という悪をやっつけるのは難しいのである。

悪魔はいつも、すぐ隣にいて、優しくほほ笑んでいるのだ。自分は打ち勝っても、次にわが子や友達が狙われるかもしれない。その戦いにハリウッドが打ち勝つ日は、はたして来るのだろうか。

猿渡 由紀:L.A.在住映画ジャーナリスト

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