知らないと損、「給与明細」の読み方6ポイント 確認せずに捨ててしまうのはもったいない

東洋経済オンライン / 2019年4月25日 7時0分

また、業務命令による研修や、全員参加の社内行事などが所定労働時間外に行われた場合は時間外労働となりますので、こういった時間が集計の対象外とされていないかも確認をするようにしてください。

■時間外手当の金額は?

2つ目は、支給欄の時間外労働手当の金額です。

勤怠欄の時間外労働の時間数が正しかったとしても、時間外労働手当の金額が正しいとは限りません。

時間外手当の計算式は次のとおりです。

「1時間当たりの賃金単価×割増率×時間外労働を行った時間数」

計算式の構成要素を詳しく見ていきましょう。

まず、「1時間当たりの賃金単価」です。時給制の場合は時給そのものですが、月給制の場合は、「月給」を月平均の所定労働時間で割り戻して算出します。なお、ここでいう「月給」には、基本給だけでなく、役職手当や資格手当などの諸手当も含まれることがポイントです。通勤手当のように賃金単価の基礎から除外することができる手当も一部存在しますが、基本給しか賃金単価の基礎に入れていない場合は誤った賃金単価となっている可能性が高いでしょう。

次に、割増率です。1日8時間1週40時間以内の法定内の時間外労働は100%(割り増しなし)、1日8時間1週40時間を超える法定外の時間外労働は125%です。就業規則で法定を超える割増率が定められている場合は、就業規則の定めが優先されます。正しい割増率で計算がされているかも、電卓をたたいて確認しておきましょう。

最後に、「時間外労働を行った時間数」です。「勤怠」の欄で正しい時間数が入っていたとしても、実際の計算式においては、社内で内規的に定めた20時間とか30時間といった上限を適用している場合があります。この点も、本当に実際の時間外労働を行った時間数で計算をされているか、電卓をたたいて確認をしておきたいものです。

なお、固定残業代(みなし残業代)が適用されている場合は、固定残業代は「20時間分」とか「5万円分」とか、固定残業代の上限を決めなければならないのが法律上のルールです。固定残業代の上限が決められていなかったり、決められた上限を超えているのを無視したりして、何時間時間外労働を行っても追加の時間外労働手当が支払われていない場合は、違法な固定残業代制度が運用されているということになります。

3つ目は、支給欄で、雇用契約書や就業規則に沿った手当がきちんと支払われているかということです。

給与明細と雇用契約書・就業規則を突き合わせてチェックしている人はあまり多くないかもしれません。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング