「薬物依存の過去」を海外セレブが隠さない理由 アベンジャーズ俳優と「薬物」との苦しい戦い

東洋経済オンライン / 2019年4月27日 17時10分

「アベンジャーズ」でも有名な俳優のロバート・ダウニー・Jr。彼が語った「薬物依存の恐怖」とは?(写真:Han Myung-Gu/WireImage/GettyImages)

日本と違ってアメリカでは、薬物やアルコールなど「依存症に苦しんだ過去」を、芸能人たちが隠すことは少なく、むしろ積極的に語っている。

この秋出版される回想録で、女優のデミ・ムーアは、離婚や摂食障害、アルコール依存症に苦しんだ過去を、赤裸々に語る予定だ。そして、5月末にアメリカ公開されるエルトン・ジョンの伝記映画『ロケットマン』は、彼が薬物依存症の更生施設に入所するところから始まる。主演のタロン・エガートンによると、依存症の部分を隠さずにはっきり描くことは、プロデューサーでもあるジョンが望んだという。

世間のイメージが大事なスターたちが「自分の醜い部分」をわざわざ見せるなんて、考えられないと思うかもしれない。だが、この手の告白は、ハリウッドでよくあることだ。

■ブラピが語った「依存症」の苦しみ

昨年には、ブラッド・ピットが、アメリカ版『GQ』のインタビューに対し、若い頃から毎日必ず、マリファナ、酒、タバコなど何か悪いものを使っていたと語った。子供を持ってからは酒以外をやめたが、「飲酒のプロ」を自認する飲みっぷりだったことから、一時は妻であったアンジェリーナ・ジョリーに完全親権を取られそうになっている。

わが子を誰よりも愛する彼は、これですっかり目が覚めたようで、「僕の尿は、今、L.A.で一番きれいだよ」と、その記事の中で述べていた。

一方でジョリーも、若い頃には相当に危険なドラッグをやっている。もうずいぶん長い間、慈善事業に熱心で、6人の子供のやさしい母のイメージを押し出してきた彼女だが、『トゥームレイダー』のロケでカンボジアを訪れ、世の中の現実を目にするまでは、奔放でワイルドなセクシー女優として知られていた。

数年前、ジョリーは、テレビのインタビューでその頃を振り返り、「昔、自分は最悪のものに手を出した。死んでいてもおかしくなかった」と語っている。最近では、『ハロウィン』のジェイミー・リー・カーティスが、処方薬に依存していた過去をあらためて語った。

彼ら彼女らには、共通点がある。それは依存症に苦しんだのが過去の話であり、今は違うということだ。立ち直ろうという気もない人、治療の途中にある人は、こんなことを語らない。彼らがこういった黒歴史を語るのは、けじめであり、新たな人生の宣言であり、他者への啓発、励ましなのである。

けじめ、という意味を最も感じさせたと筆者が個人的に思うのは、2003年のロバート・ダウニー・Jrのインタビューだ。彼が「ゴシカ」で久々にメジャースタジオの娯楽作に復帰した時期で、テープ起こしを読み返してみると、話題が依存症の記憶ばかりで、あらためてびっくりした。

■ダウニーJrと薬物との戦い

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