「東映まんがまつり」29年ぶり復活の意外な背景 映像配信の進化がオムニバス作品の需要生む

東洋経済オンライン / 2019年4月28日 8時30分

短編のアニメ作品をオムニバスで上映する「東映まんがまつり」が29年ぶりに復活、4月26日から公開中だ ©2019東映まんがまつり製作委員会

1960年代から1980年代にかけて「東映まんがまつり」という子ども向け映画上映プログラムがあった。その頃に子ども時代を過ごした40~60歳代の人にはなじみがあるかもしれない。

■子どもに大人気の「おしりたんてい」など4本立て上映

「仮面ライダー」「マジンガーZ」「魔法使いサリー」「キン肉マン」「ドラゴンボール」「聖闘士星矢」「がんばれ!!ロボコン」など、世代によって思い起こす作品はそれぞれ異なるだろうが、男児向けアニメ、女児向けアニメ、特撮、ドラマ作品など幅広いジャンルの作品を何本かまとめて上映する玉手箱のような映画上映プログラムだった。

劇場には、お小遣いを握りしめた子どもたちが大勢詰めかけていた。初めて劇場で観た映画は「東映まんがまつり」だった、という人も多いのではないだろうか。

そんな「東映まんがまつり」が29年ぶりに復活することが決定、4月26日より全国100館以上の映画館で上映されている。

今回のラインナップは、まず、幼児から小学校低学年の男女を中心に爆発的人気を得ている名探偵「おしりたんてい」の活躍を描く、『映画 おしりたんてい カレーなる じけん』。そして『月刊コロコロコミック』(小学館)に連載中で、釣りへの情熱は誰にも負けない少年トッタが、謎の海域に潜む超大物「“神(しん)”海魚ポセイドン」に挑む『映画 爆釣バーハンター 謎のバーコードトライアングル! 爆釣れ!神海魚ポセイドン』。

さらには、おかしくてキュートな3姉妹の日常を描いた『えいが うちの3姉妹』と、ダンボールから作られた冒険家コンビ、ネコのヤマオリ、イヌのタニオリが伝説のお宝を探しに、ダンボール惑星を大冒険する『りさいくるずー』という4本立てだ。

30年近く間が空いてしまった「東映まんがまつり」だが、「本当の子ども向けの映画を、映画館という空間で、子どもたちみんなで楽しんでいただきたい」との思いから復活したという。

東映アニメーションの森下孝三会長は、その復活の背景として、子どもたちが映画を観る視聴環境の変化があると指摘する。

「僕の孫なんかも、動画配信でアニメなどを観ているが、すぐに飽きてしまい、次の動画を探し始めてしまう。ましてや90分や100分の長編を子どもに見せるのはなかなか難しい。

そこで昔のことを思い出した。バリエーション豊かな作品をそろえて、子どもたちに選んで観てもらうようにしたらどうかと。ちょうど『おしりたんてい』という人気の作品も出てきた。30年近くたって、考え方が昔に戻ったような気がします」(森下会長)

■動画配信世代には長編よりバリエーション

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