「いきなり!ステーキ」社長、挽回の「秘策」を激白 いきなり!ステーキは近いうち「文化」になる

東洋経済オンライン / 2019年4月29日 6時30分

急拡大したいきなり!ステーキの次なる一手とは(撮影:尾形文繁)

新規出店頼みの経営から脱することができるか――。

2013年末に1号店を銀座に出店して以来、「分厚いステーキをリーズナブルな価格で立ち食いする」という新しいスタイルを打ち出して成長してきた「いきなり!ステーキ」。2018年の1年間で211店出店し、同年末の店舗数はほぼ倍増の397店に拡大。全都道府県への出店を達成するなど、急速に店舗網を広げている。

しかも、その勢いは国内にとどまらず、2017年2月にはニューヨークに1号店を出店した。

しかし、飛ぶ鳥を落とす勢いは長くは続かなかった。開店後15カ月経過した既存店の売上高は、2018年4月に前年比1.7%減とマイナスに転じた。それ以降、前年割れが続き、直近の2019年3月には同26.7%まで大きく減少した。アメリカでは11店舗を出店したが、2019年中に7店舗を退店、2店舗を「ペッパーランチ」業態へと転換中だ。

この結果、運営会社ペッパーフードサービスの2018年12月期の業績は、売上高が前期比75.3%増の635億円、営業利益が同68.1%増の38.6億円だったものの、海外事業の減損が原因となり、1.2億円の最終赤字となった。

経営をどう立て直すのか。ペッパーフードサービスの一瀬邦夫社長を直撃した。

■「いきなり!ステーキ」は珍しくなくなった

――「いきなり!ステーキ」では2018年4月以降、既存店の売上高が前年割れを続けています。何が原因でしょうか。

2017年に既存店売上高が月次で前年比10%増、30%増と伸びていたのは、2016年末にエアコンや吸排気を改善して、夏場に顧客が汗だくで食べる環境を解消したからだ。環境整備や販売促進が功を奏した結果、株価が上がり、それもニュースになって盛り上がる状況が2018年3月まで続いた。

2018年4月以降は、いきなり!ステーキが珍しくなくなったことや自社競合がある。いつでも食べられる安心感から、並んでも食べようという気持ちが薄れたのではないか。

かつてはロードサイドに店舗を出す際に、店の前の道路はどこからどこまでつながるのか、その道路を1日何万台の車が通るのか、駐車場の広さや家賃などを勘案しながら出店した。地域の人口が何万人かは気にしていなかった。

店舗の前を通った顧客が、「いきなり!ステーキがある」と気づいて入店するケースが非常に多かった。たとえ想定よりも顧客が少なくても、家賃が低ければ採算が合うと判断していた。

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