金融市場の大崩壊が近い将来に起こりうる理由 債券市場の暴落ドミノはありうる話だ

東洋経済オンライン / 2019年5月18日 7時0分

今の金融市場が抱えるリスクを点検します(写真:SusanneB/iStock)

■「ゴルディロックス」から一転「調整局面」へ?

株式市場の不安定な状況が続いている。5月13日には、ニューヨークダウ平均が600ドルを超える大きな下落を記録し、昨年のクリスマスイブに記録した株価急落の悪夢が、再び投資家の脳裏をよぎったはずだ。

昨年12月24日、ニューヨークダウ平均株価は2万2000ドルを割り込む最安値をつけた。ところが、それ以後ナスダック総合指数で32%の回復を記録するなどアメリカ株は驚異的な回復を遂げた。日本や欧州など世界の株式市場も回復し、金融市場は再び「ゴルディロックス(適温相場)」となっていた。

その背景にあったのが、米中貿易交渉の楽観的な見通しとFRB(アメリカ連邦準備制度理事会)の金利引き上げ論後退=ハト派的な傾向の強まりだ。世界の金融市場は、再び「ゴルディロックス」を謳歌することになった。

そんなぬるま湯相場をぶち壊したのが、言うまでもなくアメリカのドナルド・トランプ大統領だ。

米中貿易交渉の合意が難しくなり、対中関税引き上げの第3弾となる2000億ドル分の関税を4月10日に25%に引き上げた。さらに、iPhoneなど携帯電話やパソコンといった生活必需品も含めたすべての対中輸入品3000億ドル分に対しても、関税引き上げの意向を示した。

中国側も、4月12日になってアメリカからの輸入品600億ドル分の関税を25%に引き上げると発表。米中貿易交渉は暗礁に乗り上げた形になっている。

そんな状況の中で心配されているのが、再びリーマンショック級の金融危機が訪れるのではないかという懸念だ。リーマンショック時には、信用市場を舞台にした債務担保証券が金融危機のきっかけになったが、今回もまた予期しない金融商品が金融危機の引き金になる可能性がある。

昨年末に指摘されていたアメリカ株式市場のバブル崩壊も、今度こそ本気で心配しなければいけないかもしれない。12月24日の株価暴落はなぜ回復できたのか、再びリーマンショック級のリセッション(景気後退)はないのか。

■「GAFA」引き継ぐ「IPO相場」の失敗が意味するもの?

昨年末の急落からあっという間に株価が回復した背景には、FRBの金利引き上げ観測が遠のいたこと、そして米中貿易交渉の楽観的な観測があった。とりわけ大きかったのが米中貿易交渉への楽観論だった。この部分に不透明感が漂って株価は急落したわけだが、救いなのは6月に予定されている日本での「G20」でアメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家主席との直接交渉がセッティングされていることだ。

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