ファーウェイ禁輸、日本企業に「意外な楽観論」 「影響は小さい」電子部品メーカーの本音

東洋経済オンライン / 2019年5月25日 7時10分

その結果、携帯キャリアを選ばない「SIMフリー」スマホの販売でファーウェイは日本1位の座を手に入れた。

■ファーウェイが売れなくても「痛くない」

ただ、「各社とも消費者に買われない製品をいつまでも置くことはないだろう」(先の大手家電量販役員)というように、消費者がファーウェイ製品を敬遠すればいずれ取り扱いはなくなるとみられる。「iPhoneが売れなくなるなら痛いが、ファーウェイならかゆいくらい」(都内の家電量販店店長)との本音も聞こえる。

一方で日本の電子部品メーカーの業績への懸念が高まっている。ファーウェイはスマホに搭載されるカメラやセンサー、電池などの各種電子部品を日本企業から調達している。ファーウェイショックが嫌気され、村田製作所やTDK、太陽誘電、ヒロセ電機などの株価は下落し続けている。

TDKと太陽誘電は日本の電子部品メーカーのなかでもファーウェイへの売り上げ依存度が高いとされる。関係者によると、売上高全体に占めるファーウェイ向けの割合は6~8%強。現時点ではファーウェイからの発注は止まっておらず、供給を続ける見込みだ。

今回の禁輸措置により、一定水準以上のアメリカの技術が使われている製品は受注の有無を問わず、事実上ファーウェイに出荷できない。大手電子部品会社の大半は「3カ月前からファーウェイに対する規制が始まるとみていたので、対象製品の精査は済んでいる」(大手電子部品複数社の幹部)。実際、該当する製品はTDK、太陽誘電ともわずかだという。

TDKはアメリカのセンサー設計開発企業インベンセンスなどを子会社に持ち、一部センサーなどが規制の対象とみられる。同社関係者は「ファーウェイ向けに出している中の十数%の規模もない」と、影響は小さいと強調する。太陽誘電も、売り上げの大半は電圧調整を担うコンデンサーという電子部品で、日本が技術的に世界をリードしている部品でもある。アメリカの技術割合が低いことは確かだ。

積層セラミックコンデンサーで世界トップシェアを誇る村田製作所も、ファーウェイ向けは売り上げ全体の4%前後とみられる。iPhoneのカメラなどにも搭載されているアクチュエーターを製造するアルプスアルパインはファーウェイとの取引額は同じく0.5%程度にとどまる。

■市場全体での部品供給は減らない

イギリスの半導体設計会社・アームがファーウェイ向けの技術供与を停止し、ファーウェイ製スマホに搭載する半導体が調達困難になるとの報道が広がった。日本が強みを持つ半導体製造装置メーカーの株価も下落したが、今回のファーウェイ騒動がすぐに業績に影響するとの見方は少ない。

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