「ガラクタ置き場」が変身、鉄道高架下の新提案 東京メトロ綾瀬駅、短期間でオープン

東洋経済オンライン / 2019年6月13日 7時50分

鉄道ガード下にオープンした「むすべやメトロ綾瀬」(写真:ハウスプラザ)

「シャッター商店街」がじわじわと広がっている。「平成30年度商店街実態調査証報告書」(中小企業庁委託事業)によれば、空き店舗は多少の増減を繰り返しながら、2003年度の平均3.9店舗から2018年度には5.33店舗、率にすると7.31%から13.77%に増加したという。都内の人気商店街でも、最近、急激に空き店舗が目立ち始めたところもある。

商店街の歯抜けがはじまれば、商店街の魅力は薄まり、ますます空き店舗が増えていくという悪循環に陥る。街が寂れていけば、住宅街の資産価値も落ちていく。なんとしても、商店街の衰退は食い止めたい。

商店街はさまざまな空き店舗対策が講じている。「テナント料や改装費の補助」「活力ある店舗の誘致」「チャレンジショップとして活用」「休憩所や子育て支援施設といったコミュニティ施設として活用」などが典型だろう。また、商店街に活気を取り戻すためのイベント開催に力を入れているところもある。街コンなどは、その代表だろう。

■ガラクタ置き場が優良店舗に早変わり

東京メトロ千代田線の綾瀬駅の高架下でも、最近、空き店舗が目立ってきた。これに対して東京メトロ、レンタルスペースの検索・予約サイトの運営などを手がけるスペースマーケット、不動産会社のハウスプラザの3社がタッグを組んで、商店街の空洞化を食い止めようとしている。

3社が共同で行う事業が、綾瀬駅のガード下にテナントとして入居しているレンタルスペース「むすべやメトロ綾瀬」である。このスペースには以前、ある商店が30年近く入居していた。しかし、その店が抜けると、次の借り手が見つからないまま1年半が経過。倉庫代わりのガラクタ置き場に使われていた。

当初は、こんなところで商売が成り立つのか心配になるほど荒れ果てていたというが、改装するとすっかり清潔感あふれるスペースに生まれ変わった。広さは44.34平米。20人がゆったり楽しめるくらいの広さがある。店内には「つり革」「シルバーシート」「網棚」などがインテリアとして使われている。いずれも、東京メトロの車両内で使われていたホンモノだ。

壁面には「C19」と大きく書かれている。これは千代田線の19番目の駅、すなわち綾瀬駅を示している。東京メトロの利用者ならおなじみのマークだろう。店内が緑なのも千代田線をイメージしてのこと。鉄道マニアでなくとも、なんとなくウキウキする空間だ。

このようなユニークなインテリアに加えて、ホワイト・ボード、大型モニター、キッチン、調理器具、食器、テーブル、いす、撮影機材などさまざまな設備や備品がそろっている。つまり、会議、合宿、飲み会、パーティー、撮影、ゲーム大会、教室をはじめ多様な目的に使えるわけだ。例えば午前中は企業の研修、午後はフラワーアレンジメントスクール、夜はミニ同窓会といった具合に1日に何組もの客が利用する。通常は1~2回転、多いときには4回転もするという。

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