東京の空にドローンでテロは仕掛けられるのか 警察は現実に起こりうると捉えている

東洋経済オンライン / 2019年6月21日 7時40分

世界ではテロの道具に使われているケースも(写真:YsPhoto / PIXTA)

来年に開催を控えた東京五輪を前にテロの危険性が懸念されている。警察当局が危機感を強めているのは海外ではすでに現実のものになったドローンを使ったテロだ。ドローンを使うテロリストが日本に潜入、警察との攻防を描いた小説『警察庁特命捜査官 水野乃亜 ホークアイ』)の著者が「ドローン・クライシス」の最新事情をリポートする。

■皇居周辺で相次ぐ目撃情報に警戒心を強める警察

5月に入り、皇居周辺では、小型無人機ドローンとみられる物体の目撃情報が相次いでいることが報じられた。FNNの報道によれば、ドローンとみられる物体は、東京都港区や目黒区、八王子市の武蔵陵墓地でも目撃され、5月6日には皇居近くの北の丸公園上空で警戒中の機動隊員がドローンらしきものを目撃した。警視庁はヘリコプターで捜索を行ったが、ドローンや操縦者を確認できなかったという。東京五輪前に警察当局はドローンによるテロに警戒心を強めている。

ドローンによる自衛隊施設上空などの飛行禁止を盛り込んだ改正ドローン規制法が5月17日の参院本会議で成立した。2020年東京五輪・パラリンピックの大会期間中は競技会場の上空も取材メディアを除いて飛行禁止となり、警察当局には強制排除が認められる。現行の航空法でも住宅密集地やイベント会場の上空などの飛行は規制されているが、排除する規定がなく取り締まりに限界があった。(共同通信より)

だが、法の目を潜って、ドローンを禁止エリアで飛ばす例は後を絶たない。動画投稿サイトには2015年の航空法改正後も都心部で許可なしで飛行させている動画がいくつも投稿されている。

■都心上空で堂々と違法撮影する外国人も

投稿者は日本人もいれば、外国人もいる。あるドイツ語を喋る外国人は、山手線のすぐ脇の路上からドローンを離陸させ、都心の上空から撮影、投稿動画にはスカイツリー、国技館が映っていた。動画の内容から違法な撮影であることは間違いない。

また、別の若い外国人カップルはレインボーブリッジを望む東京湾岸エリアでやはり無許可撮影をしたが、その動画のタイトルは「危うく警察官に捕まりそうになった」だ(実際には警備員だったようだが)。

彼らからすれば、異国での無邪気な冒険心からくる行動なのかもしれないが、こうした撮影を野放しにすれば、いざテロリストがドローンを使って事を起こそうとしたときに人々が鈍感になってしまうおそれがある。

東京都心においてドローンを飛ばすのは厳しい制限がある。200グラム以上のドローンについては飛行禁止空域が航空法で決められている。空港周辺や150メートル以上の上空、そして国勢調査の結果による人口集中地区(DID)の上空だ。

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