お金持ちはなぜ「泥臭く」働くことを好むのか しっかりお金が貯まるのには必ず理由がある

東洋経済オンライン / 2019年6月23日 7時50分

中華料理関係者にはお金持ちが多い。それはなぜか。当たり前のことだが大半の人はできない(筆者撮影)

ファイナンシャルプランナーの花輪陽子です。シンガポールで暮らす富裕層を見ていると、大きく言って2つのタイプに分かれると感じます。

1つ目は、ヒマ人。例えば、不動産などの管理をしているだけで、働いているようには見えない人たちです。昼間から高級スポーツジムやパーティーに出没する謎の富裕層が少なくありません。2つ目は、経営者として成功した人たちで、自らが誰よりも働くタイプです。今回は、後者のタイプの富裕層についてお伝えしたいと思います。

■どの店員よりも働く「街中華の女性富豪オーナー」

シンガポールは華僑の人口比率が世界トップですが、中には中華レストランを地道に経営して財を成した人も多くいます。

シンガポールで飲食店を営むのは容易ではありません。高い賃料に加えて、人の好みの移り変わりが激しいところなので、企業としての飲食の「生存率」は低いとされています。そんな中でも、地元民に愛され、しぶとく生き残っている中華レストランがたくさんあるのです。決して高級ではないものの、手頃な値段、そこそこの味をウリにして、客の回転率がいい。

私が、とある中華レストランに行ったときのこと。店の隅々まで掃除をしている、化粧っ気のまったくない女性がいました。どの店員よりも働いていて、「この店が居心地いいのは、あの清掃の人のおかげだ」なんて思っていたら、なんと彼女がオーナーだと言うのです。「こんな店のオーナーだけどね、すごい億万長者なんだよ」と知人から聞いて、2度驚きました。

店は住宅街にあり、決してよい立地ではありません。しかし、デリバリーサービスをしたり、皆が休むチャイニーズニューイヤー(中国の旧正月・春節)にも営業したり、いろいろ工夫しているそうです。

高級食材を扱わない庶民的な中華の場合、メニューは炒め物が多く、仕入れ在庫のリスクは少なくなります。一方で、単価は安いので、客の回転率を上げることで儲けを大きくしなければいけません。そこで、皆が休むニューイヤーは書き入れ時と働くわけです。シンガポールでは、ニューイヤーには親戚一同で集まり、20人など大人数の食事を準備します。そんなときに営業して、しかもデリバリーサービスを行ってくれていたら大助かりなのです。

チャイニーズニューイヤーはタクシーのドライバーも休むので、その時期は反動で自動車のライドシェアの価格が4〜5倍に跳ね上がります。シンガポールに本社のある「グラブ」は今や東南アジアの配車サービス最大手です。私は、皆が働かないときに稼ぐ人は賢いと思います。

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