アップル「スマホ値引き規制」に抱く強い危機感 今後iPhoneは「定額制」になるかもしれない

東洋経済オンライン / 2019年6月25日 8時0分

つまり、すでに発売から2年が経過しようとしているiPhone 7であっても、先述の割引条件の緩和には当てはまらない。さらにそれ以前のiPhone 6sやiPhone SEなどの端末も、再生備品、中古品などが格安SIMとの組み合わせなどで人気があり、調達が続いていれば、大幅な割引が認められる条件にも当てはまらなくなる。

通信会社を通じて販売されているiPhoneについては、結果的にすべてが、2万円が割引上限となる規制に引っかかることになる。この点については、アンフェアな状況を作り出したと指摘せざるをえない。

■日本での販売強化策は

2019年に入ってから、アップルはiPhoneの売上高を前年比15〜17%の幅で減少させており、「iPhoneの減速」が明確となった。また米中貿易戦争の中で、多くを中国で生産しているiPhoneは、夏以降、中国側のカードになることも覚悟しなければならない。iPhone主体のビジネスを展開しているアップルにとっては、ウェアラブルやサービスの成長など、収益構造の転換を図るが、売上高の6〜7割を占めていたiPhoneの穴を埋めるまでには至っていない。

日本市場で5割のシェアを誇るiPhoneについて、ハイエンドから併売されている過去のモデルまで、価格の面で競争力を失うことになれば、日本市場におけるビジネスに大きなダメージを被ることは避けられない。おそらく2019年の9月末にも新型iPhoneが登場するとみられるが、アップルが対策をするとすれば、新端末が出る9月か、テコ入れ時期となる4月に行われるのではないかと予測できる。

アップルに打つ手はあるのだろうか。

1つは、アメリカのように、アップル自身がiPhone販売により力を入れていく点だ。iPhone Upgrade Programは、端末料金を24分割して毎月支払っていくが、12回支払いが終わった段階で新しいiPhoneに乗り換えることができるプランだ。iPhoneはSIMフリー端末で、どのキャリアでも利用でき、アップグレードする際には画面サイズや容量などを変更することもできる。

結果的には毎年iPhoneを乗り換えたいユーザーにとって、端末は手元に残らないが、半額で最新iPhoneが利用できるようになる。さらに、修理金額を提言させるApple Care+も自動的に付帯となっており、製品として購入されるiPhoneに、サブスクリプションサービスのような側面を作り出している。

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