解散に怯える野党、「から騒ぎ」の会期末政局 メディアの注目は戦争発言の丸山穂高議員に

東洋経済オンライン / 2019年6月27日 7時20分

これには国民民主、共産両党の幹部が「戦う姿勢をみせる必要がある」「しゃくだから出さないなんてありえない」と批判するなど、主要野党の足並みの乱れも露呈。6月19日に開催された党首討論では、立憲民主・枝野、国民民主・玉木雄一郎、共産・志位和夫の3党首は合計約40分間の討論時間の大半を老後資金2000万円問題の批判に費やし、解散に言及しなかった。

このため、党首討論のアンカー役だった日本維新の会の片山虎之助・共同代表が「誰も聞かないから」と枝野氏らの怯えを皮肉ったうえで、「総理、解散するんですか、しないんですか」と切り込んだ。安倍首相は余裕の笑顔で「頭の片隅にはないし、片隅にもない」と改めて解散説を否定してみせた。

その時点で会期末までちょうど1週間。主要野党による不信任決議案提出の可否が政局の焦点となったが、枝野氏はなお「まだ解散の可能性がある」と躊躇し続けた。

立憲民主など野党5党派は20日に2000万円問題の責任者である麻生太郎副総理兼財務相の不信任決議案と問責決議案を衆参両院に共同提出。26日にはマクロン・フランス大統領の公式訪日などが予定され、枝野氏も「外交日程は考慮せざるをえない」としていたが、25日午前の野党党首会談(維新を除く)でようやく、同日の不信任決議案提出に踏み切った。

与党は同日午後の衆院本会議で淡々と否決した。解散をめぐる攻防はようやく幕を下ろしたが、週明けの24~25日に展開された会期末攻防は緊迫感に欠け、「与党ペース」(自民国対)で終始した。

■三原じゅん子議員の討論に自嘲の声も

25日、野党5会派を代表して不信任決議案の趣旨弁明に立った枝野氏は「安倍内閣が不信任に値する理由は枚挙にいとまがない」などと55分間にわたって激しい言葉で安倍首相らを攻撃した。ただ、議場内の反応は概して冷ややかで盛り上がりに欠けた。

昨年7月の不信任決議案提出時の枝野氏の衆院本会議での趣旨弁明は「史上最長の2時間43分」(衆院事務局)だったが、今回はその約3分の1にとどめたことも枝野氏の闘争心を疑わせた。

これに対し、自民党を代表して反対討論した首相側近の萩生田光一幹事長代行は「政権交代の決意も日本をリードしていく覚悟もみじんも感じられない。慣例行事、年中行事だ」と上から目線で野党の対応を批判した。

24日の首相問責決議案をめぐる自民党の反対討論でも、三原じゅん子参院議員が「問責決議案を提出するなどまったくの常識外れ。『愚か者の所業』とのそしりは免れません。恥を知りなさい!」と野党を激しく罵った。ツッパリ女優として名をはせた三原氏らしい迫力満点のセリフが与党席を沸かせたが、その一方で「いったい、良識の府(参院)はどこに行ったのか」(閣僚経験者)との自嘲の声も広がった。

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