シンガポール人が給料の3分の1も貯金する訳 「老後2000万円問題」を嘆く前にやるべきこと

東洋経済オンライン / 2019年7月7日 7時40分

なぜシンガポール人は給料の3分の1も貯金するのか。「老後2000万円問題」でバタバタする日本人は、シンガポール人を見習うべきなのかもしれない(写真:HIT1912/PIXTA)

ファイナンシャルプランナーの花輪陽子です。金融庁の審議会が「公的年金以外に老後資金2000万円が必要」との報告書を公表し、日本でたいへん話題になっているようです。

一方で、シンガポールでは「老後は相互扶助ではなく自助努力」という考え方が浸透しているので、多くの人たちは月収の3分の1程度を老後資金として貯蓄しています。老後に備えるとはいえ月収の3分の1も貯めていくのは大変ですが、どのようにしているのでしょうか。

■同じ洋服を着回している準富裕層の女性たち

先日、シンガポールのレストランで、準富裕層(金融資産3000万円以上)の女性向けの投資セミナーに参加しました。

日本の中学受験によく出題されるような算数のクイズから始まり(アメリカの有名大の学生でも間違えるという問題でしたが、すぐ答えられた人が多かった)、ワインとフレンチをいただきながらのセミナーでした。シンガポールではレストランでこうした資産運用セミナーが行われることも多いです。

参加した女性投資家たちは、皆まじめで、流行のファッションを身にまとうような派手なタイプは少なかったです。

私の女性の友人たちも、お金を貯めている人は「いつも同じ服を着ている」印象があります。実際には何着も持っているのでしょうが、常夏の国だからか、会うとたいてい同じような服を着ているのです。

私は女性誌でお財布や家計簿診断に関する連載を長く担当していますが、20代30代の女性の場合、被服費や美容費に月数万円以上かけている人が普通です。まれに、両方で月2000円といった人もいますが、40代になると数万円で収まらない人も出てきます。

さっきの資産運用セミナーで隣り合わせた女性たちとお話ししたところ、「今はマーケットが不安定なので株式投資などはせずに、国の老後制度や預貯金、養老保険を中心に老後設計をしている」そうです。私が「仮想通貨(暗号資産)に投資をしている」と言うと、「えっ!」と驚いた感じでした。中華系の男性に話すと「いつ、いくらで買った」と必ず聞かれ、それだけで話がしばらく弾むのですが……。

その後、女性たちと一緒に帰りましたが、ワインを飲んだりしてもタクシーは使わず、バスを乗り継いで帰ると言います。シンガポールではタクシー代が非常に安く、加えて国土も狭いです。10分程度の距離ならタクシーで数百円で自宅に帰ることができるのに、30分以上かけて公共の交通機関と徒歩で帰るというのです。

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