与党優勢の参院選、関心は早くも「選挙後人事」 幹事長に菅氏、岸田氏は財務相起用説も浮上

東洋経済オンライン / 2019年7月18日 7時10分

自民党候補者の応援演説後、集まった有権者と手を合わせる安倍晋三首相(写真:時事通信)

参院選での自民党優勢が伝えられる中、政府与党内では安倍晋三首相が選挙後に断行するとみられる党役員・内閣改造人事に関心が移り始めている。

最大の焦点は政権の「3本柱」と位置付けられる麻生太郎副総理兼財務相、二階俊博自民党幹事長、菅義偉官房長官の処遇だ。自民党内では続投説が多いが、人心一新のための交代説も浮上しており、選挙後の安倍首相の判断が注目される。

■安倍流人事の集大成となる選挙後人事

参院選は、各メディアの情勢調査で「自民堅調、与党勝利」との見方が支配的となっている。政権幹部が勝敗ラインとした「与党改選過半数(63議席)」を大きく上回り、2016年参院選で与党が獲得した70議席(自民56、公明14)も超える勢いだ。

野党が統一候補で自民に挑む32の1人区も自民劣勢の選挙区は限定的で、比例代表でも自民18議席以上が確実視されている。安倍首相の国政選挙6連勝は濃厚で、2013年参院選での自民の記録的大勝で築いた安倍1強体制が選挙後も継続するとみられている。

そこで注目されるのが、選挙後に発足する第4次安倍再改造内閣の顔ぶれだ。周辺に「総裁4選はまったく考えていない」と繰り返す首相だけに、「次が安倍流人事の集大成になる」(自民長老)とみられている。政権の骨格として重用してきた麻生氏らを続投させるかどうかが焦点で、人心一新なら「新体制での政権の仕上げ」(同)につながるからだ。

首相は第1次政権以来、すでに10回の組閣・内閣改造人事を断行して、歴代最多記録を更新中だ。次の人事は第2次安倍内閣として9回目となるが、過去8回の人事で、麻生、菅両氏を副総理兼財務相、官房長官という内閣の要に起用し続けてきた。二階氏は前回参院選後の2016年8月の人事で、自転車転倒事故で重傷を負った谷垣禎一元総裁に代わって幹事長に就任して以来、党運営などで剛腕を発揮し、麻生、菅両氏とともに政権の3本柱と呼ばれてきた。

ただ、「安倍政権を全力で支える」ことでは一致している3氏も、首相との個人的関係や政治理念、手法などは「三者三様」(自民幹部)だ。首相の長年の盟友で後見人を自認する麻生氏は、「首相の精神安定剤」(政府筋)とも呼ばれるが、前代未聞の財務省の公文書改ざん事件や老後資金2000万円不足問題で担当閣僚としての責任を問われ続けている。さらに相次ぐ失言、放言などへの国民的批判も重なって「安倍内閣の不良債権」(閣僚経験者)との指摘も少なくない。

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