トランプの巧みな戦術を民主党は突破できるか 民主党はどのような大統領候補を選ぶのか

東洋経済オンライン / 2019年7月29日 7時0分

民主党は予備選で党内闘争が激しく、候補はまずは予備選で勝利することに必死だ。現在の焦点は、本選で重要なラストベルトの州ではなく、アイオワ、ニューハンプシャー、サウスカロライナなど予備選の初戦州だ。その間にトランプ大統領はラストベルト地域をはじめ激戦州を巡り、早くも本選に向け選挙キャンペーンを展開している。

党内闘争が絶えないものの、次期大統領選でトランプ氏に勝利することが民主党支持者の一致した目標であり、「勝てる候補」を選定することが重視される。現状では、民主党支持者が考える「勝てる候補」とは、政治経験の長さや知名度など過去の実績に基づくものであり、バイデン氏が該当するとみられてきた。しかし、その座は危ういものでもある。

民主党大統領候補の第1回テレビ討論会では、バイデン候補は人種問題に関して過去自らが推進した政策についてハリス候補から批判を受けた。そして、回答は説得力に欠ける内容であった。討論会後、バイデン氏は準備不足であったと釈明したが、本選でトランプ大統領の攻撃に対抗できるか不安視されるようになった。 

7月30~31日、第2回テレビ討論会が行われる。「勝てる候補」のはずのバイデン候補が再び弱さを露呈すれば、民主党予備選の有権者の支持は他の候補に移ることもありうる。2016年大統領選でいえば、共和党予備選で当初は先頭にいたがその後は力尽きたジェブ・ブッシュ候補のような事態に発展するかもしれない。

近年の大統領選で予備選と本選の両方を勝利した民主党候補は、変革を訴えるアウトサイダーである。2008年の大統領選を制したオバマ候補は当初、予備選では勝てる候補とは思われていなかった。1992年に勝利したビル・クリントン元大統領、1976年に当選したジミー・カーター元大統領も同様だ。

ベトナム戦争、ウォーターゲート事件などを経て民主党有権者はワシントン政治に懐疑的となり、アメリカ政治の変革を公約にかかげるアウトサイダー候補を選んできた。バイデン候補は主流派の代表格であり、最もアウトサイダーから遠い人物だ。仮に民主党大統領候補に指名されれば、本選にこれまで出馬した候補の中では政治歴が最も長い候補となる。

■「トランプ・デモクラット」の動向がカギを握る

本選では、2016年にはトランプ氏に投票したものの、2018年中間選挙では投票所に足を運ばなかった有権者がどのような投票行動に出るかが重要だ。最終的に民主党大統領候補が誰になるかで選挙戦は変わるだろう。

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