実録!ホームレス施設からハーバード入学の道 シングルマザーが実践!8つの「子育ての公式」

東洋経済オンライン / 2019年8月8日 8時30分

貧しい母子家庭で育ったジャレルがハーバード大学に入学できたのは、母親の教育法のおかげでした(写真:jacoblund/iStock)

「いったい、どうしたらこんな優秀な人が育つのだろう?」「この人の親はどんなふうに育てたのか」。こうした疑問の答えはなかなか見つからない。

子育ての現場となる家庭という「ブラックボックス」の中は、簡単にはのぞけないからだ。このブラックボックスの分解に挑んだのが、『子どもが勝手に学び出す! ハーバード流 子育ての公式』だ。

ハーバードの学生・卒業生を調査してわかった「デキる子の共通点」「子育ての公式」が紹介されている。今回は調査の中で、聞き取りを行ったジャレル・リーとその母エリザベスのエピソードと子育ての公式を紹介していく。

■公立図書館を第2のわが家に

ジャレル・リーの人生最初の記憶は、母に抱かれて家から逃げ出したことだ。その数分前、彼はおもちゃのトラックを床に走らせて遊んでいた。すると、どこからともなくナイフが飛んできて、かたわらの床に突き刺さった。

「3歳でした」。昼食をとりながら、ジャレルはそう振り返る。

ほかに何も覚えていないため、オハイオ州に住む母親に電話で事情を聞くことになった。その日、当時の恋人(ジャレルの父ではない)が彼女に向かってナイフを投げたのだという。母親は、ジャレルを連れて逃げた。お金もなく行くあてもない。故郷オハイオ州クリーブランドのホームレス用シェルター(一時宿泊施設)に身を寄せた。小学3年生までに、ジャレルは9回も学校を変わった。

そうした中でも、息子でもフラッシュカード(単語、数字、絵が描いてあるカード型の学習教材)で勉強させた。シェルターのベッドに2人で腰かけ、エリザベスがカードを見せて形や色、数字、文字を教えた。彼女がカードを見せると、3~4歳のジャレルが対応する言葉を答えた。

「単語だけじゃなく、あの子が覚えられそうなら何でも読んで聞かせた。そのうち、図書館で山ほど本を借りるようになった。一緒にソファに座って本を読んだのよ」

相変わらず本を買うお金はなかったけれど、読書はいちばんの楽しみだった。公立図書館が第2のわが家になった。何時間もかけて本を選び、物語や挿絵に夢中になった。余分なお金はなかったけれど、彼女はいつも子どもの好奇心を刺激する方法を探し、のちに役立つ経験をさせようとした。「いろんなパレードに行った。昔は中心街で子どもフェスティバルをやってて、毎年見に行ったの。あちこち出かけたわね」。

バスの中さえも勉強の時間だった。「『止まれ』の道路標識を教えたり、ビルやレストランの看板を一緒に読んだり。そんな遊びをしたんです」。

■母の「一生このままはイヤでしょ?」という言葉

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