18きっぷ、「時間と心に余裕を生む」ひと工夫 遅延やトラブルだって鉄道旅の楽しみだ

東洋経済オンライン / 2019年8月11日 7時20分

青春18きっぷを使うとさまざまな旅の楽しみ方が可能になる(写真:tarousite/PIXTA)

青春18きっぷの活用というと、ひと昔前であれば夜行列車がその定番だった。私自身、学生時代に早くから東京駅のホームに並んで大垣行きに乗り、翌日は高松まで移動、さらに四国内の夜行列車で宇和島まで行ったことがある。

時は流れ、今ではその大垣行きの系譜である「ムーンライトながら」が季節列車として運行されるのみだ。その期間も年々狭まってきており、2019年夏は、下り8月1~17日、上り8月2~18日となり、夏の運転日数としては過去最低となった。また、整備新幹線により並行在来線が第三セクターとなり、使える区間も減った。

現在では、飛行機でも安価なLCCがあるし、早期に取ればANAやJALでも安い。以前の記事で紹介したダイナミックパッケージも使える。この環境は夜行列車が減った要因のひとつでもある。

■北海道に渡る裏技

相当な遠方に行く場合、何も最初から最後まで18きっぷを使う必要はない。きっぷ代は安価でも時間がかかるので、その分の出費もかさむ。途中の飲食費はおろか宿泊代まで払っていると、飛行機に乗ったほうが安上がりとなる。時間を短縮し、そこから18きっぷを使えばいい。

けれども、延々と各駅停車に乗って遠さを味わってみる、という旅は大変思い出深くなるので、1度はやってみてもよいと思う。この場合も夜行バスやフェリーを組み合わせてみよう。陸路・海路のゆっくりしたスピードの交通手段で移動すると、日本って広いのだなと実感するし、目的地にたどり着いたとき、えも言われぬ達成感に包まれる。

例えば18きっぷ利用者が北海道に渡る場合、別途2300円で北海道新幹線の奥津軽いまべつ―木古内間と道南いさりび鉄道の木古内―五稜郭間を利用できるオプション券がある。活用したいところだが、奥津軽いまべつまでは青森からJR津軽線で向かう必要があり(津軽線の津軽二股駅が隣接している)、1日たったの5往復かつ北海道新幹線との乗り換えも考慮されておらず機能しない。

そこで船に目を向けると、青森―函館間は津軽海峡フェリーと青函フェリーが運行されている。船の設備や港までのアクセスに違いがあり、前者は2220~3190円、後者は1600~2000円だ。2社あるので便数も多い。

ゆっくりと進む船旅は、一気に新幹線で渡ってしまうより遠さと旅情を味わえる。

甲板で潮風に吹かれながら、どこまでも続く青空と海の向こうに望む津軽半島や下北半島を眺めれば、青函連絡船はこんな雰囲気だったのかな、という追体験もできる。

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