あおぞら銀「メガでも地銀でもない」戦略のわけ ネット銀設立、地銀支援や不良債権ビジネスも

東洋経済オンライン / 2019年8月16日 7時0分

メガバンクでも、地方銀行でもない、「中途半端」な立ち位置を生かし、あおぞら銀行が攻勢に出ている(撮影:尾形文繁)

低金利が長期化することによる預貸収益の縮小、デジタル化への対応など、銀行業界が大変革期を迎えている。

そんな中、地方銀行との連携やネット銀行の設立など、ユニークなビジネスを展開しているのが日本債券信用銀行を前身とする、あおぞら銀行だ。

1998年に経営破綻、国有化されてから20年が経過した。2015年に公的資金を完済して以降、GMOインターネットとネット銀行を設立するなど、成長へと舵を切っている。

中計経営計画の初年度に当たる2018年度の純利益は前期比16.1%減の361億円(目標は2020年度430億円以上)と出だしでつまずいた。投資信託やデリバティブ商品などの販売が落ち込んだせいで、テコ入れは急務となっている。

厳しい収益環境下でどのような成長戦略を描くのか。馬場信輔・社長兼CEOに聞いた。

■メガバンクでも、地方銀行でもない

――銀行業界は大きな変革期を迎えています。

銀行業界が1つの曲がり角にあるのは間違いない。グローバルに見て金融緩和が長期化している。7月31日にはアメリカが利下げに踏み切った。世界的に景気がスローダウンすると、金融緩和を続けざるをえない。

さらに日本固有の問題として、マーケットの縮小がある。人口が減り、高齢化によって生産人口も減少していく。金融機関が対象する市場も縮小していかざるをえない。

一方で、テクノロジーが進化し、銀行ビジネスは根本から変化を求められている。だが、どういうふうに変化すればいいかという解答はなく、模索中というのが日本の金融機関が置かれている状況だ。収益環境は厳しいのに、コストをかけて先行投資をしなければいけない。この1年間に見られた変化は、われわれの悩ましさの表れだ。

あおぞら銀行はメガバンクでもないし、地方銀行でもない。規模の強みもなければ、地元での強みもない。中途半端な状況にある銀行だが、その分、機動力がある。メイン先との歴史的なしがらみも少なく、新分野に入っていける。その強みを生かしていく。

――7月16日にインターネット支店「BANK支店」を開設しました。狙いは何ですか。

顧客層の拡大だ。あおぞら銀行の顧客は50代以上が8割。もう少し若い世代にアプローチしないと尻すぼみになる。BANK支店には7月末時点で4000口座の申し込みがあった。30〜50代が中心で、期待していた新しい顧客層を獲得できた。

普通預金に業界ナンバーワンの年0.2%という金利をつけ、定期預金と同じような金利水準にした。支払い時にデビットカードを利用すれば、最大1%のキャッシュバックを受けられる。この層の人たちは忙しい人が多く、定期預金にいくらを入れるか、どの決済方法をとるかを考える必要のないサービスを作った。余ったお金をとりあえずBANK支店に入れておけばいい。

■GMOと組んだことは大きな強みになった

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