規模拡大より「やりたい気持ち」を重視する理由 内田和成×遠山正道「好きになる組織」論

東洋経済オンライン / 2019年8月27日 8時20分

内田和成氏(左)と遠山正道氏(右)の議論はさらに白熱(撮影:黒坂浩一)

早稲田大学ビジネススクール教授の内田和成氏は、近著『右脳思考』の中で、優れた経営者はロジカル思考だけでなく、直感や勘など右脳的要素もうまく活用していると説く。

一方、スープストックトーキョー、ネクタイ専門店「giraffe」、GINZA SIXに出店し話題になった「刷毛じょうゆ 海苔弁山登り」など独自の感性で多様な事業を展開し、直近ではアートにビジネスやテクノロジーなどを掛け合わせた事業に取り組むスマイルズ代表取締役社長の遠山正道氏。この両氏が企業経営に必要な新しい発想や思考法について、WASEDA NEOで語り合った。

1回目は「好き」を起点とした事業の興し方を話した。2回目は、事業を「好きになる」「面白がる」ための組織のあり方について意見を交わした。

■好きなことをするためのリーダーシップ

内田:自分の好きなことばかりやっていると、普通はほかの人がついてこないのですが、遠山さんの周りには、サポートしてくる人や、面白いから一緒にやろうという人が多くいらっしゃる気がします。

自分のやりたいことを示して「この指とまれ」と募るのか。それとも、自分1人で勝手にやっているうちに、気づくと人が寄ってきて、助けてくれるのでしょうか。

遠山:私自身は何か意識して恣意的にやっていることはありません。そこは、やはりスープストックトーキョーが一応成功して20年続いてきたことが大きいと思います。小さくてもいいので、何か成功体験があると、自分の自信にもなり、周りからの見られ方にも影響しますね。

内田:スマイルズでは、スープストックトーキョーの担当者はずっとスープストック事業、ネクタイの担当者はずっとネクタイ事業というように、事業ごとに違う人が担当するのか。それとも、スープをやっている人に、今度、ネクタイをやろうと持ちかけるのですか。

遠山:スマイルズには、役所のような予算はありません。役所では予算を組むと、1年間は予算要求したり決定したりしたときに想定していたことを実行するだけです。

期中に想定していなかったことや新しいことに予算は使わない。一方、スマイルズは役所とは違うので、いつでも新しいことは始められるのですが、そのためにプールしている費用もないので、人繰りもお金もその都度工面しなくてはなりません。

内田:それは自由でフレキシブルでいいような反面、企業としては予算に沿って数字を見ていないと、危なっかしい気がします。その部分はどうしているのでしょうか。

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