ウーバーは日本のライドシェアを断念したのか 日本のモビリティトップが語る「現実と期待」

東洋経済オンライン / 2019年8月30日 7時20分

ウーバー・ジャパンでモビリティ事業ゼネラルマネージャーを務めるトム・ホワイト氏は、日本における事業戦略をどのように描いているのだろうか(記者撮影)

一般のドライバーが自家用車を用いて有償で乗客を運ぶライドシェア。海外では広がっている国もあるが、タクシー業界や安全への懸念などから認められていなかったり、反対運動が起こっている国がある。日本でも「白タク」として法律で禁じられている。

配車アプリ世界最大手でアメリカのウーバー・テクノロジーズは、過去に日本で実証実験という形でライドシェア参入を試みたが、法律と業界の壁に阻まれ事業化はできていない。日本でのライドシェアは諦めたのか、ウーバー・ジャパンでモビリティ事業ゼネラルマネージャーを務めるトム・ホワイト氏に日本戦略について聞いた。

■ライドシェア自体が日本の慣習や実情に合わない

――ウーバーの主力事業であるライドシェア。日本では参入できていません。

現在、日本でライドシェアに参入する計画はまったくない。日本の法律ではライドシェアは認められていないからだ。日本では法律を守ったビジネスを求める感覚が非常に強い。そのことは過去に手痛い目にあってよく知っている。その国の地域性に合わせた事業展開をすることが大切だ。

――法律で認められればライドシェアを始めますか。

それは現実的ではない。ライドシェア自体が日本の慣習や実情に合わない、と考えている。日本ではタクシー会社とパートナーシップを組み、今後もタクシーの配車アプリを展開していく。日本のタクシー会社、日本人のドライバーによるサービスこそが乗客のすばらしい乗車体験を作れると考えているからだ。

――ウーバーの決算を見ると、ライドシェア事業は大きな赤字です。日本でライドシェアを考えていないのは、この事業の収益性に問題があるからでしょうか。

 そうした理由はない。

――では、日本市場を諦めたということでしょうか。

いや、日本には大きなチャンスがある。日本は世界で2番目に大きなタクシー市場で、その規模は150億ドルにも上る。一方、アプリによる配車は全体の3~4%に過ぎない。われわれにとって、ここは“伸びしろ”と考えている。

日本でもっとスマホによる配車が増えてくる。街中を走る流しタクシーを捕まえられるときとそうでないときの差が激しい。ラッキーではなくて、テクノロジーでタクシーを連れてきて問題を解決する。

乗客に無駄な時間を返し、ドライバーにもメリットがある。配車アプリを使うことでタクシー会社のドライバーにとって収入アップになることはデータでも証明されている。

■ウーバーの優位性は?

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