ホンダ「Nシリーズ」の安全は何が進化したのか N-BOXとインサイトの衝突実験で感じたこと

東洋経済オンライン / 2019年9月11日 7時40分

6月下旬に開催された「Nシリーズ安全取材会」では、N-BOXとインサイトの衝突実験が行われた(写真:ホンダ)

2019年初夏、ホンダが立て続けに技術イベントを開催した。

1つ目は6月24日開催の安全技術について学ぶ「Nシリーズ安全取材会」だ。現在、ホンダのNシリーズは最新の軽乗用モデル「N-WGN」を筆頭に、軽商用モデルである「N-VAN」まで全6車種をそろえる。今回はそのうち、N-WGNと、売れ筋であり全高が高くとられたスーパーハイトワゴン軽乗用モデル「N-BOX」にスポットが当てられた。

2つ目が7月3日開催の「Honda Meeting 2019」である。ここではホンダが掲げている2030年ビジョンに向けた考え方や電動化・コネクテッド・事故ゼロの取り組みについて座学を中心とした構成であった。

両イベントでは独創のホンダらしさを実感する一方で、開催時期が近いため、それぞれで発表された内容には重なる部分も見受けられた。そこで今回は、Nシリーズ安全取材会についてその詳細と、参加後に抱いた素朴な疑問とホンダへの期待を述べてみたい。なお、Honda Meeting 2019については後日リポートしたい。

■N-BOXとインサイトの衝突実験

Nシリーズ安全取材会に参加して勉強になったことは、普段から気になっていた軽自動車の安全性能、とりわけ衝突安全性能について回答が得られたことだ。さらに、ホンダの衝突安全技術における開発現場である実験施設「屋内型全方位衝突実験施設」(栃木県芳賀郡)に入り、現行型N-BOXとミディアムクラスセダン「インサイト」の衝突実験を間近で見学できたことも貴重な体験だった。

インサイトとの正面衝突(ともに50km/hで牽引され相対速度100km/h、ラップ率50%)後、N-BOXの衝突した車両右側、つまり運転席ドアを開けたのだが、普段どおりの力加減でドアノブを引くとサッとドアが開き、さらに同じく運転席側のスライドドアに至っては衝突がなかったかのようにドアはスムーズにスライドした。すさまじい衝突を目の当たりにした直後であったことから、筆者が受け止めた衝撃は大きかった。

ちなみに筆者は同じ場所で2013年、「初代N-WGN」対「アコード」(ミディアム~ラージクラスセダン)の衝突実験(実験条件はほぼ同一)の取材も行っていた。ここで当時の衝突実験画像をお見せできないのは残念だが、初代N-WGNは今回のN-BOXよりも変形度合いが大きく、運転席ドアの開閉にも力を多少ながら要していたと記憶している。

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