ゾゾ前澤氏「電撃退任」を決めた3つのつまずき 「カリスマ」なき後のゾゾはどこへ向かうのか

東洋経済オンライン / 2019年9月14日 7時30分

ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長(左)とツーショットで撮影に応じるZOZOの前澤友作・前社長(撮影:風間仁一郎)

まさに急転直下の展開だった。

ソフトバンクグループ傘下のヤフーは9月12日、国内最大のファッションECサイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を運営するZOZOを子会社化すると発表した。10月上旬にもTOB(株式公開買い付け)を通じてZOZOの株式を50.1%取得する。買収額は最大で4007億円になる見通しだ。

1998年の創業以来、同社の社長を務めてきた前澤友作氏は12日付で社長および取締役を退任した。前澤氏は現在もZOZOの36%の株式を保有する筆頭株主だが、今回のTOBでその大部分を売却する。

■ZOZO売却のきっかけは孫会長への相談

「ものすごくシナジーの効いた提携になるのではと、自信を持って進めてきた。お互いの弱点を補い、強いところを伸ばし合える、結婚のような提携になる」

12日夕から都内で開かれた記者会見で、前澤氏はこう力説した。

ZOZOがヤフーと資本業務提携を結ぶきっかけとなったのは、前澤氏が以前から親交があったソフトバンクグループの孫正義会長兼社長に悩みを相談したことだった。

前澤氏は「新しい人生を過ごしたい」「(2023年に予定する)月へ行く訓練に時間がかかる」など、社長を続けることについての葛藤を吐露。これに対し、孫会長は「当分、前澤くんが社長を継続したほうがいいんじゃない」などと返答した。こういったやりとりの中で、孫会長は「ヤフーとZOZOで何か提携をやってみるか」と資本提携を提案した。

6月下旬以降、ZOZOとヤフーの間で資本業務提携の話し合いが進められた。孫会長から社長続投を求められた前澤氏だが、「『これからZOZOの成長に必要な経営体制は何か』と、冷静に自問自答した」結果、9月に退任することを決断したという。

同日の会見に出席したヤフーの川邊健太郎社長は、ZOZOを傘下に収めることで「われわれにしか作れない、インターネットの未来を作っていく」と力を込めた。広告事業に次ぐ収益柱へと育成を急ぐEC事業の拡大につなげ、楽天やアマゾンに対抗していく。

ヤフーが今秋から始めるショッピングモール「PayPayモール」へのゾゾタウンの出店や、ゾゾタウン上でのPayPayの導入を計画する。20~30代の女性を主要顧客とするZOZOと、30~40代の男性に強いヤフーとの間で相互送客を進め、顧客基盤とEC取扱高の拡大を図る。

■ゾゾの出店ブランドに起きたどよめき

電撃的な買収の発表と前澤氏の辞任に、12日はゾゾタウンへ出店するアパレル企業の間でもどよめきが起きた。

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