なぜか自己肯定感が低い日本の未婚男性の実像 「男らしさ規範」の意識の強さの差が関係?

東洋経済オンライン / 2019年9月19日 7時50分

日本の未婚男性はなぜ自己肯定感が低いのでしょうか?(写真:Fast&Slow/PIXTA)

幸福度は、未婚者より既婚者の方が高く、男性より女性の方が高い。これは、ほぼ全世界的に共通します。その中でもとくに、日本は既婚者の方が未婚者と比べて幸福感が高く、未婚男性の幸福度が、未婚女性と比較して群を抜いて低い(不幸度が高い)ようです。

■日本の未婚男性の低さはダントツ

下図はISSP(国際社会調査プログラム)の2012年調査の一部抜粋ですが、調査対象である約40カ国の中でも日本の未婚男性の幸福度の低さはダントツでした。

年代別の幸福度を見ても、幸福度が「未婚<既婚」および「男<女」である傾向は一緒です。未既婚年代別に見ると40代未婚男性が最も不幸度が高くなります。つまり、日本の40代の未婚男性とは世界一不幸度が高い人たちと言えるのかもしれません。

幸福度と自己肯定感とは強い正の相関があります。自己肯定感が高い人ほど幸福感が高くなります。

既婚者に比べて未婚者の自己肯定感が低いというお話は、こちらの記事(『40代独身者が「幸せになれない」根本原因』)で詳しくご紹介していますので、そちらを参照してください。

では、こうした状況の要因は、未婚と既婚の違いだけによるものなのでしょうか?

婚姻と関係のない子どもの自己肯定感を、独立行政法人国立青少年教育振興機構による「青少年の体験活動等に関する意識調査(平成28年度調査)」の結果から見てみましょう。

■自己肯定感の年齢別の推移

小学4年生から高校2年生にかけて、自己肯定感は男女とも下がり続け、とくに女子は自己肯定感のありなしの差分がマイナス30ポイント(自己肯定感がない方が多い)にまで拡大します。箸が転んでもおかしい年ごろと言われ、楽しい毎日を謳歌しているように見える女子高生も自己肯定できていないのです。

ところが、これは成人になると変わります。調査対象が変わるので同列に扱うことはできないという前提のうえ、別途私が調査した20代以上の各年代別未婚男女の自己肯定感の変遷と比べてみます。

20代は女性より男性の方がまだ自己肯定感が高いのですが、30代以降は完全に逆転します。つまり、未成年時代は男子の方が自己肯定感が高く、成人すると女性の方が高くなるのです。一方で、既婚者で見ると、男女差はほとんどありません。

結婚してパートナーがいる状態の既婚男女は、未婚男女と比較して、明らかに高い自己肯定感をキープしています。裏返せば、未婚状態が自己肯定感の低さに影響を与えていると言えるでしょう。しかも、その影響は女性よりも男性の方が大きく、年代とともにその差が開いていきます。これは、未成年の頃の男女推移とまったく逆になっているところが興味深い部分です。

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