女性2人が体験した、本当に怖い「相続の失敗」 日本で一番相続を扱う事務所が教える

東洋経済オンライン / 2019年9月22日 10時0分

また、本制度は、累計で2500万円までは非課税ですが、それを超えたら一律20%の贈与税がかかる制度です。本制度を選択した年に、すでに2500万円の非課税枠を使い切ってしまいましたから、その後に貰った110万円については、毎年一律22万円の贈与税の申告と納付が必要であったというわけです。

そして、この制度の最重要ポイントは、1度父からの贈与について本制度を選択したら、父からの贈与については2度と暦年贈与課税制度(年間110万円まで非課税)へ戻ることができない、二度と年間110万円の非課税枠は使えない、という点です。

たとえ年間50万円の贈与を受けたとしても、一律20%ですから10万円の贈与税の申告と納付が必要となるのです(本制度を選択していない、母や祖父母からの贈与については従来どおり暦年贈与課税制度が使えます)。

また、相続対策という観点からは、暦年贈与課税制度では、贈与した財産をご自身の財産から切り放すことが可能ですが、本制度では相続時にまた加え直します。ですから、ご自身の財産を減らすという方向の相続対策には何ら役に立たないという点をよく理解しましょう。また、二度と暦年贈与課税制度に戻れない点も考慮し、本制度の選択には十分な検討をするよう、心がけてくださいね。

井口 麻里子:税理士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士

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