内陸を走る総武線の「海抜」が京葉線より低い謎 地盤沈下で海沿いの埋立地と高さが逆転

東洋経済オンライン / 2019年9月26日 7時10分

総武線の亀戸―平井間。内陸にあるが地面の高さは海抜より低い(筆者撮影)

都心から千葉方面へと向かうJR京葉線とJR総武線。京葉線は地下の東京駅を発車して3つ目の潮見駅手前で地上に出てからは、東京ディズニーリゾートのある舞浜駅付近まで、海辺を走るので東京湾の眺めがいい。

総武線は御茶ノ水駅で中央線と分かれた後、都内では海岸から約5~10km内陸部を東へ進む。京葉線とは山側に並行して進む形である。

■総武線のほうが低い土地を走る

常識的に考えると、内陸を行く総武線沿線のほうが京葉沿線より標高(海抜)が高いと思うだろう。だがこれがまったく逆なのだ。

都内の路線ごとの沿線地形は、意外性に満ちている。これまでも、平坦な尾根を行く京王線と、凸凹地形を行く小田急小田原線の相異に触れた「京王と小田急、地形断面図でみる車窓の特徴」や、「中央線・西武・東武、まるで異なる『沿線地形』」の記事で、それぞれ予想外に展開する沿線地形の特徴をみてきた。これらは皆、都心から西へと向かい武蔵野台地を走る路線だった。

今回の2路線は都心から東へ、下町やウォーターフロントといった平坦な土地を行くが、これらも沿線地形をみていくと、意外な結果が表れた。

都内東部(一部千葉県)で2路線を比べてみよう。以下は駅のある場所の地表の海抜である。両路線とも高架上に線路が敷かれている所が多いが、その場合レールがある高架上の高さではない。駅を例に挙げているので、駅前広場の海抜といってもいい。

<総武線>
両国駅 海抜(以下同)1.5m、錦糸町駅 0m、亀戸駅 マイナス1m、平井駅 マイナス2.5m、新小岩駅 0m、小岩駅 1m

<京葉線> 
潮見駅 海抜3m、新木場 4m、葛西臨海公園駅 4m、舞浜駅 2m、新浦安駅 5m

上記区間では京葉線の駅がいずれも海抜2~5mあるのに対し、総武線はすべて海抜1.5m以下。亀戸駅や平井駅にいたっては海抜がマイナス、すなわち海面より低い。

■数mが水害時の大きな差に

わずか数mの違いではないか、と思う方もいるかもしれないが、海抜0m前後での数mの違いは、洪水など水害時の被害の大きさの点など、大きな差といえる。

平井駅は荒川の近くにあるが、そこから荒川を約7km流れ下り河口付近にある新木場駅のほうが、平井駅より約7mも標高が高いのである。

なぜこうした沿線地形となったのだろうか。都心の東側は一見平坦であり、坂道もほとんどない。だがここには、海抜0m以下のマイナスの凸凹地形が広がっている。

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