五輪後「東京の不動産価格は急落する」は幻想だ 値崩れしない「狙い目」物件はどこにあるのか

東洋経済オンライン / 2019年9月29日 8時0分

来年の東京オリンピックに向けて渋谷などで再開発が進むが、開催後の不動産市況はどうなるのだろうか(写真:Ryuji/ PIXTA)

2020年の東京オリンピック開催を見据え、東京都内の物件を中心に不動産市場が活況を呈しています。しかし「オリンピックが終わったら大きく値下がりし、不動産市場は不況になる」と、多くの人々が思っているのではないでしょうか。

筆者は、東京オリンピック後も不動産投資は一定の需要があり、世間で言われるほど不動産価格は下がらず、むしろ上がるかもしれないと考えています。東京オリンピック後の不動産投資に勝算があるか、過去のデータなどから検証していきます。

■人口減少と少子高齢化で不動産市況も悪化?

オリンピックうんぬんの前に、考えておくべき問題は、日本の将来を脅かす「人口減少」です。経済の拡大には人口の増加もキーポイントですが、日本は今後、人口が大きく減少するうえに少子高齢化も加速していきます。

2019年現在、日本の人口は1億2600万人ほど。それが46年後の2065年には8700万人程度になるとみられています。少子高齢化の進行も急速です。現在は65歳以上の高齢者1人を2.3人の現役世代で支えていますが、2065年になると1.3人の現役世代で1人の高齢者を支えることになります。

人口減少と少子高齢化が同時に進むとなれば、日本での不動産投資に勝算はないと思う人も少なくないでしょう。日本の人口が減ることは経済成長にマイナス要因になることは確かですし、楽観視できません。

一方で、日本で暮らす外国人の人口は増えています。外国人労働者の雇用が進んでいるからです。

厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況によると、2018年末の外国人の労働者数は146万人と、過去最多を更新しました。深刻な人手不足を背景に、企業は積極的に外国人労働者を雇用しているという状況です。

オリンピックは東京を世界にアピールする機会にもなるので、開催後は東京でビジネスをしたいという外国企業や、働きたいという外国人が増えることが予想されます。外国人旅行者もさらに増えるはずです。訪日外国人旅行者は2018年に初めて3000万人を突破しましたが、オリンピックをきっかけにますます増える可能性が高いと思います。

■オリンピック後は一転して不景気になった開催国

東京オリンピック後の景気は、どうなるのでしょうか。過去のオリンピック開催国について、開催前後の経済成長率を参照しながら、考察してみます。

下の表・グラフは、世界銀行のデータを基に、オリンピック開催前後5年間の実質経済成長率の推移を表したものです(1960年以前のデータはなく、前回の東京オリンピックの4年前と5年前のデータはありません)。

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