渋谷の展望施設は観光の「弱点」を克服できるか 外国人対応の案内施設や展望台が今秋開業

東洋経済オンライン / 2019年9月29日 7時10分

11月に開業する展望施設「渋谷スカイ」上空からスクランブル交差点を見下ろしたイメージ(画像:渋谷駅街区共同ビル事業者)

JR・東急・京王・東京メトロの各線を合わせた渋谷駅の1日平均乗降客数は、2011年の約300万人を底に再び増加傾向にあり、2017年は約332万人だった。しかし、「観光」に着目すると、回遊性の低さなどさまざまな問題点を抱えている。

駅周辺では今年11月、渋谷の新たなランドマーク「渋谷スクランブルスクエア」が開業し、屋上部分には今後の渋谷観光の目玉となりうる展望施設「SHIBUYA SKY(渋谷スカイ)」がオープンする。また、旧東急プラザ渋谷を含むエリアにオープンする「渋谷フクラス」には、成田、羽田空港からリムジンバスが乗り入れるバスターミナルや、新しいコンセプトの観光支援施設「shibuya-san(シブヤサン)」が12月に誕生する予定だ。

こうした施設は、渋谷の観光課題の解決に寄与するのだろうか。

■「渋谷スカイ」の集客効果は?

渋谷の観光に関してよく言われるのが、ハチ公像で写真、スクランブル交差点でムービーを撮影したらそれで満足してしまい、そのまま新宿や六本木などほかの街に移動してしまうという傾向だ。インバウンドに関してはとくにその傾向が顕著であり、人が集まる割に地元に落ちるお金が少ない。

観光都市としての渋谷の課題を一言でまとめるならば、わかりやすい観光資源が少なく、回遊性が乏しいということになるだろう。

その意味で、日本最大級の屋上展望空間(約2500m2)で360度のパノラマを楽しむことができ、スクランブル交差点を直下に見下ろすこともできる展望施設、渋谷スカイに対する期待は大きい。

渋谷スカイはどれくらいの集客効果が見込まれるのだろうか。東急グループの業績にもインパクトがありそうだが、「安全面も考慮しながら入場できる人数を検討する必要があるため、まだ具体的な数字をお伝えできる段階ではない」(渋谷スクランブルスクエア営業二部)という。

そこで、同じく都内の展望施設である「東京スカイツリー」との比較で、渋谷スカイの集客を予想してみることにした。スカイツリーが開業した2012年当時とはインバウンドの状況が異なることや、屋内外の違いもあり単純比較はできないが、参考にはなるだろう。

スカイツリーの展望フロア面積は、展望デッキ(4100m2)、天望回廊(1740m2)あわせて5840m2。一方、渋谷スカイの展望施設全体のフロア面積は3000m2(スーベニアショップなどを含む)だ。エレベーター数はスカイツリーが4基、渋谷スカイが2基であり、渋谷スカイの施設規模はスカイツリーのおよそ半分ということになる。

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