乗車でポイント還元「Suica」新サービスの狙い モバイルの還元率高め、カード型から誘導?

東洋経済オンライン / 2019年10月2日 7時0分

ICカードで鉄道を利用した場合、乗車に応じてポイントを付与するサービスは、すでに複数の鉄道事業者が導入している。

たとえば、東京メトロは「メトロポイントクラブ(メトポ)」というサービスがあり、登録したPASMOで定期券区間以外を使用するとポイントが貯まる。乗車距離に関係なく1日3ポイント、土日祝はプラス4ポイント、1カ月に10回乗車するごとに10ポイント加算され、貯まったポイントはPASMOにチャージできる。また、東京メトロのクレジットカードでもポイントサービスが行われている。

都内の地下鉄でいえば、都営交通にも「ToKoPo」というポイントサービスがある。都営地下鉄や日暮里・舎人ライナー、都電荒川線に乗車するとポイントが貯まり、都営バスは乗り継ぎでもポイントが加算される。

首都圏以外でもポイントサービスがある。JR西日本は、ICOCAで鉄道を利用した場合に「ICOCAポイント」が貯まるサービスを行っている。1カ月の間に、特定の時間帯・区間の4回目以降の利用で運賃の30%もしくは50%のポイントが貯まるほか、同じ運賃の区間の11回目以降の利用で1回ごとに運賃の10%のポイントが貯まるという仕組みだ。JR九州のSUGOCAも1回の乗車につき1%がポイント(JRキューポ)として貯まる。

さまざまなポイントサービスが存在するが、JR東日本の強みは「モバイル対応」であり、モバイル利用時の還元率の高さである。これは、スマートフォンに対応していないほかの交通系ICカードにはできないことだ。

ポイントサービスの共通化とともに進んできたのがSuicaのモバイル強化施策だ。モバイルSuica自体は従来型携帯電話の時代から存在し、スマートフォンでもAndroid搭載機では以前から使われていたが、2016年10月からiPhoneでもモバイルSuicaが使用できるようになった。日本ではiPhoneのシェアが高く、これ以降モバイルSuicaの普及が進んだ。

10月1日から導入のSuicaのポイントサービスではモバイルを大幅に優遇する形となり、ポイント共通化とともにカードからモバイルへの移行を一気に推し進めようとしている。

■モバイル移行促す材料に

新しいポイントサービスは還元率の高さや汎用性からいっても、とくにモバイルの場合は相当な大盤振る舞いに見える。そういったサービスを行う意図はどこにあるのだろうか。それは「カード型Suicaからモバイルへの移行」を促す点にあるといえるだろう。

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