佳子さまの「葬儀マナー」批判が的外れな理由 「正しい焼香の仕方」を葬儀のプロが伝授!

東洋経済オンライン / 2019年10月5日 18時0分

9月1日、関東大震災から96年となり、大法要が営まれる東京都慰霊堂に参列された秋篠宮家の次女佳子さま(写真:共同通信)

9月1日に行われた慰霊祭に参列した秋篠宮家佳子さまの「焼香の作法」が、ネット上で多数の指摘を受けました。その主だった内容は「白い手袋をしたまま焼香をするのはマナー違反ではないか」「違和感を覚える」といったものです。

どう装うか、どう振る舞うか、「お葬式のマナー」は深く考えていくと大変難しいものです。正解は1つではないので、「そのマナーはおかしい」と指摘しようとすれば、いくらでも指摘することができます。

そうなる原因は簡単で、時代と地域によってお葬式の様式だけじゃなく、それに付随するマナーも変わるからです。ある作法において、「正しい」と言われるマナーが複数存在することも珍しくありません。

■手袋で焼香はアリか?ナシか?

さて冒頭の佳子さまの件です。私もたまに女性の方から「手袋をして参列してもいいですか」と聞かれますが、「仏式のお葬式の場合はやめたほうがいい」と答えています。

主な理由は、

・抹香で手袋が汚れる
・手袋についた抹香でまわりを汚す

からです。

仏式の焼香というのは、お香を細かく砕いた「抹香(まっこう)」というものを火のついた炭にまぶします。その際に手袋をしていては、手袋が汚れてしまう。さらに抹香が繊維にくっつくので、焼香後に抹香を床にまき散らしてしまうことになります。これは見た目からしてよろしくありません。

それなら、「焼香のときだけ手袋を外したらどうか」とも聞かれるのですが、そもそも葬儀に手袋をして参列すること自体、お勧めできません。

焼香で手袋をしている方はほとんどいないため、手袋をしている人は目立ちます。「むやみに目立つこと」は、葬儀の装いにおいてマナー違反に当たります。

佳子さまの場合、慰霊祭というお葬式よりもドレスコードが緩い状況であり、さらにまわりが彼女のことを皇室の方と認識していますから、いわゆる皇室ファッションでも問題ないはず。しかし、一般の方がお葬式でまわりの人よりも目立つ装いをするのはあまりよろしくありません。

■葬儀でも「見た目が9割」

葬儀でいちばん大切なのは故人を弔う気持ちであって、装いや作法などのマナーは重要ではない、と考える人もいるようです。しかし私は作法やマナーも重要だと考えます。

以前、別の記事(葬式不要論が的外れといえるこれだけの根拠)で、人類がわざわざお葬式を行うのは、儀式には見えないものを見えるようにする機能があるからということを解説しました。

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