「たばこのリスク」を甘く見る人が超危険な理由 「常に陸で溺れているような」症状出る場合も

東洋経済オンライン / 2019年10月12日 7時30分

たばこは私たちの想像以上に、体にとって有害なものです(写真:EKAKI/PIXTA)

日本人の2割弱が吸っているたばこ。喫煙が肺がんのリスクを上げることは知られていますが、そのほかにもデメリットが数多くあります。「たばこが健康に与える悪影響」を、内科医の名取宏氏が新刊『医師が教える 最善の健康法』より解説します。

今、この記事を読んでいるみなさんの多くは「長生きしたい」「健康でいたい」と思っていらっしゃるでしょう。それなのに、よもやたばこを吸ってはいませんよね? もしも喫煙しているとしたら、まっ先に禁煙することを強くおすすめします。最優先です。

喫煙に害があることは確実で、その害は大きいです。喫煙者は減りつつありますが、いまだに日本人の2割弱がたばこを吸っています。

「たばこはやめられないけれど、せめて他のことで埋め合わせたい」と考えている方には悲しいお知らせですが、どれだけ健康法を実行したとしても、たばこの害を打ち消すことはできません。それほどたばこの害は大きいのです。

■たばこの大きすぎるデメリット

一例として肺がんについて考えてみます。たばこが肺がんにかかる確率を上げることはご存じですね。たばこを吸わなかった場合と比較して、能動喫煙は肺がんを約4~5倍も増やします。その分、肺がん検診を受ければ大丈夫でしょうか? 低線量CTによる肺がん検診は、肺がん死を減らしますが、その効果は2割ほどです。

たばこを吸わないと10人が肺がんで死ぬとしたら、たばこを吸うと肺がん検診なしで40~50人が肺がんで死に、肺がん検診を受けるとそ の2割が肺がん死をまぬがれて肺がん死は32~40人になる、といったところです。検診を受けないよりは受けたほうがマシですが、たばこの害を打ち消すことはできません。

また、検診では肺がんで死ぬことは減らせても、肺がんにかかること自体は防げません。早く見つけて早く治療することで肺がん死は防げるとしても、がんの治療は体の負担になります。初めから肺がんにかからないほうがいいに決まっています。

さらに悪いことに、喫煙の害は肺がんばかりではありません。舌がんや喉頭がんといったたばこの煙と接触する器官だけでなく、食道がん、胃がん、膵臓がん、乳がん、膀胱がん、子宮頸がんといった別の部分のがんも増やします(※1 「たばことがん もっと詳しく知りたい方へ」国立がん研究センター がん情報サービス・一般の方向けサイト)。

有害物質が肺に到達し、血液中に吸収されて全身をまわってDNAを損傷し、がんになりやすくしたり、がんと戦う免疫の働きを弱くしたりすると考えられます。

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