2006年に見えていた巨大台風「日本上陸」の恐怖 スーパーコンピューターは何を予測していたか

東洋経済オンライン / 2019年10月17日 7時15分

詳しくは割愛しますが、現実よりもずっと温室効果ガスの排出を抑えられたと仮定した楽観的なシミュレーションの前提でも、2100年の地球の平均気温は2000年と比較して4.2℃も高くなりました。そうなると東京は1年のうち半分が夏になるということで超長期では地球温暖化の影響は壊滅的なものになるのですが、それはまずは置いておきます。

地球シミュレータを設計した科学者たちが、まずこのシミュレータが現在の気候を正しく表記できるのかどうかを検討するのですが、このときにある事件が起きます。2003年、試験稼動を始めた地球シミュレータでは、なぜかこれまでハリケーンが発生したことがない南米沖の温帯地域に熱帯低気圧が発生するのです。

これは計算結果がおかしいのではないかと科学者たちは捉えていたのですが、2004年の夏の終わり、現実にブラジル南部のサンタカタリナ州に観測史上初のハリケーン級の巨大な熱帯低気圧が発生したのです。

■地球シミュレータが予測した日本の気候

番組内では地球の気温が高くなることで、将来の地球では雲の配置が変わってしまうことを予測します。具体的には2006年から見て未来の日本列島では梅雨前線が長期的に当時よりも南側に押さえ込まれるようになります。その結果、九州、四国、中国地方の瀬戸内側などでは年間の雨量は増加します。

さて雨量よりも問題なのが降り方で、具体的には1時間当たり30mm以上の雨が降る豪雨の頻度が日本全体でこれから100年の間に7割も増えるというのです。日本全域で雨が降るときに激しく降ることがあるということでした。

そして台風です。温暖化が進むと海面の温度が高くなることで、勢力の大きい台風が発生しやすくなります。地球シミュレータの計算は台風などの熱帯性低気圧は、世界各地で勢力を増すと予測します。

シミュレーションというのは将来のいつどこに台風が発生するかを予測するものではなく、将来どのような規模の台風が発生するようになるのかを示すものです。

シミュレータは2006年から見たずっと将来に、ハリケーンカトリーナと同じカテゴリー5と呼ばれる規模の巨大台風が日本に上陸するという計算結果を取り上げています。

上陸直前の中心気圧は914ヘクトパスカル。地球シミュレータが予測した「未来の巨大台風」は上陸直前まで熱帯での中心気圧を維持したまま日本列島を襲います。そのため非常に雨量の大きい台風になる。

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