星野リゾートがハワイで打つ「米国温泉」の布石 念願の世界チェーンへ、北米進出に足がかり

東洋経済オンライン / 2019年11月19日 7時20分

星野リゾートが2020年1月から運営する「ザ サーフジャック ホテル & スイム クラブ」の名物プール。サーフジャックは1室2万円台で宿泊できる、ホノルル市内で人気ランク5位のホテルだ(写真:星野リゾート)

「アメリカで初めての運営拠点。1960年代のミッドセンチュリーハワイアンな雰囲気をすごく出している」

高級ホテル・旅館を運営する星野リゾートの星野佳路代表は、世界的リゾート・ハワイへの進出に期待感をにじませた。

10月9日、星野リゾートはアメリカのハワイ州ホノルル市街の人気ホテル「ザ サーフジャック ホテル & スイム クラブ」の運営に乗り出すと発表した。星野リゾートにとって、アメリカで初めてのホテル運営となる。

■古き良きサーフィンカルチャーを体現

サーフジャックはワイキキビーチから徒歩圏内の好立地にある。館内には地元のアーティストが手がけた装飾を随所にちりばめ、「古き良き時代のサーフィンカルチャー」(星野代表)をコンセプトとしている。アイコンはフォトジェニックなプールで、多くの利用者がインスタグラムに「#surfjackhotel」とハッシュタグを付けてプールの写真を投稿している。

館内のダイニング「マヒナ&サンズ」でも、ホノルル出身のシェフがハワイ産のオーガニックな食材を厳選し、「アイランドスタイル」というハワイ特有の料理を提供。星野リゾートが重視する「ご当地感」に富んだホテルだ。

ホテルは2020年1月15日に「星野リゾート サーフジャック ハワイ」へブランドを変え、現在の従業員を引き継いで再開業する。客室数は112室で、公式サイトにおける宿泊料金は1室約2万円(2019年11月)となっている。

世界有数のリゾートであるハワイはここ10年、観光客数を右肩上がりに増やしている。2018年には989万人が訪れ、うち15%を日本人が占めている。ハワイ人気を受け、全日本空輸が今年5月、520席の大型旅客機をハワイ路線のためだけにウミガメの特別塗装で投入するほどだ。

こうした勢いを背景に、ハワイ州にあるホテルの平均客室単価は約278ドルとニューヨークを追い抜いた。日本の大手バス会社・国際興業傘下の京屋グループが進める「シェラトン・プリンセス・カイウラニ」の再開発や、今年10月の三井不動産による「ハレプナ ワイキキ バイ ハレクラニ」のリブランドオープンなど、大型の改装・開発が目白押しだ。

■ハワイのリピーター客が主要顧客に

サーフジャックが主要顧客とするのは、ハワイへのリピーター客だ。ハワイの観光客は60%超がリピーターで、星野代表は「何度もホノルルに行く人々の目当てはワイキキビーチだけでなく、アロハなカルチャーや人間関係、夜のエンターテインメントを楽しめる都市機能そのもの」と強調する。このようなリピーターのニーズを満たすべく、サーフジャックのプール周辺では映画の上映、DJが懐かしいヒット曲をかけるパーティー、ハワイアンカルチャーのワークショップなど、さまざまなイベントを実施している。

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