「SIMフリーiPhone」をアップルが解禁した事情 「廉価版iPhone」が2020年に登場のウワサも

東洋経済オンライン / 2019年11月21日 7時30分

iPhoneの2019年ラインナップの価格を披露するアップルのシニアバイスプレジデント、フィル・シラー氏。過去のモデルは1年に100ドルずつ値引きながら、廉価モデルとして3年程度継続販売される。2019年9月のアップルのイベントにて(筆者撮影)

アップルは11月19日、SIMフリーiPhoneの販売を解禁した。そう聞くと、ニュース性がなさそうにも聞こえるが、この取り組みは、長らく携帯電話会社経由での販売が主軸だったスマートフォン販売の枠組みを大きく崩す可能性がある。

これまでApple Store(オンライン/実店舗)ではSIMフリーモデルのiPhoneが販売されてきたが、今後はApple Store以外のアップル製品取扱販売店「Apple Premium Reseller」でもSIMフリーモデルのiPhoneが買えるようになる。家電量販店大手ビックカメラ・ヨドバシカメラはそれぞれ2店舗ずつと試験的な色合いが強いが、イオン系のNEWCOM、そしてC martなどが順次販売を開始しており、今後の拡大も見込まれる。

■そもそも、SIMフリーiPhoneとは?

今回の動きについて知る前に、まず「SIMフリーiPhone」というキーワードを知っておく必要がある。SIMフリーとは、SIMロックフリーが縮められて流通している言葉だ。端末が特定の通信会社が発行するSIMでしか動作しないようにロックされている状態が「SIMロック」で、その制限がないものが「SIMフリー」と呼ばれている。

SIMロックがかけられているスマートフォンを購入すると、購入した通信会社でしか利用できない。総務省はSIMロックが乗り換えを阻害しているとして、SIMロックの解除を義務化した。NTTドコモはオンラインを通じて無料で、KDDIとソフトバンクは店頭で手数料3000円でSIMロック解除が可能だ。

アップル製品取扱販売店でも、これまでは大手3社のロックがかけられたiPhoneが販売されてきたが、SIMフリーモデルが解禁となり、通信サービスとひも付かないiPhoneのみの販売を行うことができるようになった。販売店は通信会社を特定せずに在庫を効率的に持つことができるようになる。

またiPhoneを購入する人にとっては、通信会社の端末値引きなどが受けられない一方で、格安SIMを含む現在使っている通信サービスをそのままに、iPhoneだけを買い替えることができるようになる。

MM総研によると2019年上期のSIMフリースマートフォン出荷台数は137万4000台で2.3%増加している。台数はHuawei、ASUS、シャープ、アップル、OPPOの順で多く、これらの5ブランドによって出荷台数の80%が占められている。とくにHuawei、ASUSは、性能に対する価格の安さを武器に、家電量販店などを通じて販売が拡大してきた。

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