ファーウェイ「会長来日」、その真の狙いは何か 日本企業からの部品調達は過去最高1.1兆円

東洋経済オンライン / 2019年11月23日 7時25分

11月21日に都内で会見を開いたファーウェイの梁華会長は「日本企業とファーウェイはウィンウィンの関係」と何度も強調してみせた(撮影:風間仁一郎)

「われわれは日本のためにも、これからも日本で投資をしていく」

中国の通信機器大手ファーウェイの経営トップの一人である梁華(リャン・ファー、りょうか)会長が11月21日、都内で記者会見を開いた。会見では日本との関係性を強調。調査会社に依頼した調査結果をもとに、昨年1年間だけでも日本経済に7660億円の経済効果をもたらしたと主張した。

「『ファーウェイ(華為)の日本市場への経済的効果』について」と題した会見で、元総務大臣の竹中平蔵・東洋大学教授のスピーチやパネル討論会が行われた。

■2019年の部品調達額は過去最高に

7660億円という数字を試算したのは、独立系調査会社のオックスフォード・エコノミクス。世界各国の企業がマクロ経済に対してどれだけの経済効果をもたらしているか調査してきた実績がある。

同社の長井滋人・在日代表は「経済学でスタンダードな手法で中立的かつ客観的に分析した自負がある」と数字の信頼性を強調。2018年に日本で4万6400人の雇用をもたらし、2080億円の税収を生み出したという。日本の部品会社からの調達額も2018年だけで7210億円、2014年から2018年の5年間で2.2兆円にのぼると説明した。

試算の意図について、梁会長は「これまで目立つ場所にいるのに慣れていなかった。メディアの皆様にファーウェイを理解してもらいたい」と説明。2019年の日本企業からの部品調達額は2018年より5割多い、過去最高の1兆1000億円になる見通しも示した。

梁会長が日本で記者会見するのは今回が初めてだ。ファーウェイの日本経済への貢献ぶりをアピールする背景には、日本企業との連携を強化して、さらなる成長への道を切り開く狙いがありそうだ。

ファーウェイは今年5月、アメリカ商務省が輸出管理規則に基づいて作成している禁輸措置対象リストに入った。アメリカ企業はファーウェイとの取引が実質的に禁止され、アメリカ製品や技術が25%以上含まれている場合、日本企業の製品であってもファーウェイへの出荷が事実上できない。

インテルなど一部のアメリカ半導体企業はファーウェイとの取引を例外的に認められているが、アメリカ企業からの部品調達は制限されており、ファーウェイにとって日本企業は部品調達先として重要になっている。

■対ファーウェイ禁輸、事態好転の兆しも

ファーウェイには、ソニーやパナソニックのほか、大手電子部品メーカーの村田製作所やTDKなど数多くの日本企業が部品を供給している。5月に禁輸措置が発動された際、一部の電子部品メーカーの間で「ファーウェイへの供給が実際に止まった場合には中期経営計画を見直さざるをえない」との声があがった。

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