トランプ大統領再選を阻む影の勢力の「正体」 民主党は2016年と同じ過ちを犯すのか?

東洋経済オンライン / 2019年12月5日 7時0分

トランプ大統領の再選を阻もうとしているのは、民主党だけではない。その「正体」とは?(写真:ロイター/アフロ)

まずはここまでのドナルド・トランプ大統領の弾劾調査公聴会について触れることから始めよう。

■「弾劾調査公聴会」は「紅白歌合戦」のようなもの?

個人的な印象を言えば、年末恒例の紅白歌合戦を一足先に見ている感覚に近い。紅白も興味がある人と、ない人の温度差が激しいが、今こちらの主要メディアは弾劾報道一色の一方で、筆者が住んでいるシカゴまで来ると、弾劾報道にさほど興味がなく日常を送っている人も多い。そして、紅白出場歌手がどれだけ真剣に勝負をしても、その結果が翌年の日本の社会に影響を与えることはまずないように、この弾劾騒動も、終わってみればその程度の影響だろう。

もう少し突っ込むと、下院情報委員会による前半戦の焦点は次の2点だった。一つはトランプ大統領が、自分の選挙のためにジョー・バイデン候補の息子の疑惑調査を、直接ウクライナ大統領に頼んだかどうか。2点目はその際にアメリカからウクライナへの軍事援助を人質にしたかどうかである。便宜的にここからは民主党を「紅組」、共和党を「白組」とするなら、2部構成の前半戦は、どうやら白組のリードで終わった。

もし下院が弾劾を採決しても、共和党が過半数を占める上院で3分の2以上の賛成を得るのは不可能だ。よって勝敗は一連のパフォーマンスが有権者に与えたインパクトで計るしかない。結果として、直近の調査で、トランプ大統領は無党派層の支持を増やした。ならば前半戦は白組のリードで終わったということだ。

中立的に考察すると「匿名の密告者の2次的な情報で議会の時間を費やし、他の重要法案への審議がストップしている」という白組の主張は、紅組の熱演やパフォーマンスより効果的だったということなのだろう。

これを受け、今はCNNでコメンテーターを務めるダン・ラザー氏は「なぜ無党派層はトランプ大統領に怒らないのか」と、本人としては意外だったようなコメントした。さらに、同じCNNでは、トランプ大統領のコアな支持者のアメリカ人を「カルト集団」と言い放った。

どうやら主要メディアと民主党関係者は苛立っているようだが、個人的にはこの苛立ちの方が民主党にとってリスクだと思う。トランプ支持者(約6300万人)を「カルト」呼ばわりするのは、2016年、優位だったヒラリー・クリントン候補が「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」の赤い帽子をかぶったトランプ支持者を「Deplorable」(粗野で下品)と呼んでしまったことを彷彿させる。2016年、筆者はここでのコラムを、トランプ勝利を前提に書いていたが、トランプ勝利を確信したのは、実はこの時だった。どうやら民主党は基本的には何も変わっていない。

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