「10代の誘拐」がツイッターで相次ぐ悲しい理由 現実よりもネットの人間に心を許す子供たち

東洋経済オンライン / 2019年12月8日 7時20分

リアルとネットの境界が薄い、10代の子どもたち。子どもたちの安全を守るには(写真:elise/PIXTA)

大阪の小6女児誘拐事件が世間を騒がしている。大阪市住吉区の小学6年女児(12)は、栃木県の35歳の男とオンラインゲームを通じて知り合い、ツイッターのDM(ダイレクトメール)機能のやり取りがきっかけで、誘拐されたという。

埼玉県の37歳の不動産業の男が兵庫県の家出願望がある女子中学生を誘い出した事件も、八王子市の43歳の男が愛知県の女子中学生(14)を誘い出し家に寝泊まりさせた事件も、やはりツイッターを通じて行われている。

ツイッターを発端とする誘拐事件が相次ぐ理由とは?

■SNSで広がる未成年の出会い系被害

警察庁少年課の「平成30年におけるSNSに起因する被害児童の現状」によると、2018年にSNSが原因で事件に巻き込まれた18歳未満の未成年は1811人に上る。

ある女子高校生が親子関係に悩み「家出したい」というツイートをしたところ、1時間余りで50件近いメッセージが届いた。開封すると、送り主は男性ばかりで、中には「ベッド1つしかないから一緒に寝ることになるけど、いい?」といったメッセージもあり我に返ったという。

また、ある女子中学生は「匿名の裏垢(垢=アカウント)で『寂しい』と書いたことがある」と語る。プロフィールにJC(女子中学生)と明記していた彼女。「よかったら相談にのるよ。つらいよね」「1人じゃないよ、大丈夫」などのメッセージが多く寄せられ、親切そうな人とDMで複数回やり取りをしたそうだ。「変な人ではなかったけれど、そういえばメッセージをくれたのは男性ばかりだった」という。

父親・母親世代の読者には信じられないかもしれないが、10代の子どもたちにとって、顔も知らない人とメッセージをやり取りするのは当たり前になっている。なぜ子どもたちは見知らぬ人と交流するのか?

そもそも子どもたちの世界は、学校と家を中心とした狭いものだ。さらに、友人同士でオフラインでもオンラインでも密接につながりあっている。

失言すると拡散されてしまい、一瞬で自分の居場所を失うリスクに脅かされているため、ツイッターでは複数のアカウントを使い分け、自分の本音を学校の友達に明かさない子は多い。

クラスの友達には無難なキャラクターを演じ、本音は裏垢、趣味は趣味垢、中学の友達とは中学垢、高校の友達とは高校垢で付き合うというのが一般的なのだ。

ある女子高生からは、「ネットで顔も知らない人なら、本音をぶつけられる」と聞いた。「いざとなったらブロックすればいいし、何を言っても拡散されたりしない」のが大きな理由だという。

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