米中合意が来年にずれたら株価はどうなるのか 対中追加関税発動の15日を前に神経質な展開

東洋経済オンライン / 2019年12月9日 10時0分

逆に週末金曜日の6日に発表された11月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比で26.6万人もの増加をみせ、その日のアメリカの株価を大いに押し上げた。この増加の背景には、GMでストライキを行なっていた労働者が、職場に復帰したとの一時的要因はあるが、その影響は4万人強だと推察されており、それを除いても22万人を超える前月比での雇用増だ。素直に足元の雇用情勢はまだ強い、と解釈すべきなのだろう。

このように、先週はドタバタとした市場展開となったが、結局週を通じてみれば、高値圏ながら日米等の株価は横ばい圏内だったと言える。また外貨相場は、むしろ外貨安・円高気味の推移で、前述の雇用統計を受けた米ドルの上昇も一時的に終わった。

■気がかりな日本国内の消費動向

一方、目を日本の経済情勢に転じると、消費増税の影響については、楽観・悲観双方の見解があったものの、「消費増税前の駆け込みがあまり大きくなかったので、その反動も小さいものになるはずだ」、との見方が広まっていたように思う。

だが6日(金)に公表された10月の家計調査によれば、同月の世帯の消費支出(単身者世帯を除く)は、前年比で5.1%も減少した。これは、前回5%の消費税を8%に引き上げた2014年4月(同4.6%減)よりも減少率が高いという結果となっている。

10月の消費動向については、大型台風の影響もあったと推察され、すべてが消費増税の影響とも言い難い。しかし、このところ企業が発表している、小売りなどの11月既存店売上高の前年比をみると、たとえばファーストリテイリング(国内ユニクロ分)が5.5%減、アークランドサービス(かつや分)が3.2%減、ジーンズメイトが5.4%減、幸楽苑ホールディングスが11.8%減となっている(台風による工場操業停止などの特殊要因もある)。しかもこれら各社は、3カ月連続の前年比マイナスだ。つまり、すでに消費増税前の9月から10月、11月と不振を示している。

もちろん、他に売り上げを伸ばしている消費関連企業も多いため、安易に結論を求めるべきではない(まだもう少し売り上げ動向などの様子を見た方がよい)のだろうが、消費増税のいかんにかかわらず「日本の消費の勢いが弱くなり続けているのではないか」、という懸念はぬぐえない。
日本を含め、製造業の業況にはまだ逆風が吹いている。それに加えて日本国内の消費も厳しさを増すとなれば、日本の国内株価は経済・業績面からのサポートを失っていくだろう。

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