日本でファンによる「応援広告」が急増したワケ 渋谷や新宿などターミナル駅で起きた"異変"

東洋経済オンライン / 2019年12月11日 7時20分

ファンによる「応援広告」はいかにして広がったのか?(写真:ファン提供)

11月頃から、渋谷、新宿、池袋など、都心のターミナル駅を歩いていると、多数のタレントの顔写真を使った「応援広告」が目に入ってくるようになった。

交通広告やデジタルサイネージ広告など形式は多様だが、これらの共通点は、テレビ局や芸能事務所ではなく、一般のファンが出稿したものだということ。一般人がこれだけ大きな広告を出すという発想は、かつて日本にはほとんどなかったのではないだろうか。

日本に「応援広告」が持ち込まれたのは、IZ*ONEらを輩出した韓国の人気アイドルオーディション番組『PRODUCE』シリーズの日本版『PRODUCE 101 JAPAN』がきっかけだ。11日19時から、TBS系地上波で最終回がオンエアされる。

101人の練習生の中から視聴者投票の結果、上位11人がアイドルグループのメンバーとしてのデビューが決まる(締め切りは11日朝5時)。そこで“推し”をなんとかデビューさせようと、投票を呼びかける選挙ポスターのような広告が街にあふれるようになったのだ。

韓国発祥の番組ということもあり、主力はK-POPファン。韓国の応援広告の文化を知っているファンが日本でも交通広告を始めたのだという。

■「タレント写真の利用OK」でブームに

今回の応援広告ブームの背景には、PRODUCE 101 JAPAN 運営事務局が「応援用素材」としてアイドル練習生の写真を配布したことがある。都内の駅広告だけでなく、InstagramやTwitterなどのデジタル広告も回っている。

PRODUCE 101 JAPANの番組公式ホームページには、ごく簡単な注意事項だけ記載されている。「屋外広告、デジタルサイネージ広告等、公共の場所において、費用の発生する方法で応援を実施する際には、運営事務局まであらかじめ概要をメールにてご共有ください」。要するに広告掲示の把握だけはしたいが、あとはファンにお任せします、という太っ腹の対応だ。

ファンたちは、どういう心理で出稿に踏み切ったのだろうか。またそのための費用はどう集めたのか。実際に広告を出した団体と、取り次ぎをした広告代理店に取材した。

この11月に都内と福島県内に応援広告を出稿した田中さん(仮名)は、PRODUCE 101 JAPANに挑戦中の福島県出身・本田康祐さんの大ファン。

彼の魅力を語り合うためにLINEの「オープンチャット」機能を使って、ファン同士でやりとりをしていたという。その中で突然、「みんなで本田くんの広告出さない?」という声が持ち上がったそうだ。

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