三セク鉄道「株主自治体」財政危険度ランキング 県・市・町村別に総点検、その厳しい実態

東洋経済オンライン / 2019年12月16日 7時20分

ワースト1位の愛知県は、47都道府県中でも大阪府に次ぐワースト2位。ただ、愛知県が筆頭株主の愛知環状鉄道は岡崎と高蔵寺を結ぶ路線を運営しているが、自動車関連など好調な愛知県経済を背景に利用者が堅調に伸びており黒字経営。その意味では同社の経営の先行きに心配はなさそうだ。

ワースト2位の北海道は、47都道府県中でもワースト3位。北海道新幹線の開業に伴いJR北海道から経営分離された路線を引き継ぐ道南いさりび鉄道の筆頭株主だ。

実質公債費比率は、標準財政規模に対する地方債の返済額の割合。この比率が18%以上になると、地方債の発行に総務大臣等の許可が必要となり、25%が早期健全化基準、35%が財政再生基準となっている。

比率の高い順に並べると、ワースト1位は北海道。以下、2位岩手県、3位兵庫県、4位新潟県、5位宮城県、6位京都府・三重県、8位山口県、9位愛知県、10位石川県という順になった。

ワースト1位の北海道の実質公債費比率は21.1%で、47都道府県中でもワースト1位。財政的には厳しい状態であり、鉄道への補助金を増やすのは簡単ではないだろう。

将来負担比率は、標準財政規模に対する、地方債など現在抱えている負債の割合。都道府県では400%が早期健全化基準となっている。

ワースト1位は兵庫県。以下、2位北海道、3位新潟県、4位京都府、5位福岡県、6位富山県、7位秋田県、8位静岡県、9位山形県、10岩手県という順になった。

1位の兵庫県の将来負担比率は335.0%で47都道府県中でもワースト1位。兵庫県は北条鉄道と智頭急行のそれぞれ第2位株主である。北条鉄道の経営は赤字基調だが、智頭急行は大阪と鳥取を結ぶ特急列車を軸に経営状態は良い。2位北海道の将来負担比率は322.2%だ。

■北海道は並行在来線を支えられるか

財政力指数は基準財政収入額を、基準財政需要額で除した値。一般的にはこの値が大きいほど財政的に余裕があるといえる。比率の小さい順に並べると、ワースト1位は高知県と鳥取県。以下、3位秋田県、4位徳島県、5位鹿児島県・長崎県、7位青森県、8位山形県・岩手県、10熊本県という順になった。

1位の高知県と鳥取県は0.27で、47都道府県中では島根県に次ぐワースト2位だ。高知県は土佐くろしお鉄道ととさでん交通の筆頭株主。鳥取県は智頭急行の筆頭株主だ。

都道府県の4指標を見ていると、うち3つで北海道が上位入りしているのが気になる。道はJR北海道の支援には決して積極的とはいえないが、こうした財政上の理由があるとすれば、納得がいく。

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