日産「セレナ」発売から3年でも売れ続ける理由 リーフで培った電動化技術が独自の魅力に

東洋経済オンライン / 2020年3月6日 7時10分

2019年8月にマイナーチェンジを受け商品力を高めた日産「セレナ」(写真:日産自動車)

日本自動車販売協会連合会(自販連)の乗用車ブランド通称名別順位による2019年の乗用車(軽自動車を除く登録車)販売ベスト10のうち、7車種がトヨタ車だった。次いで日産が2車種、そしてホンダ1車種の順である。

7車種をベスト10入りさせたトヨタの販売台数は、7車種の合計で70万5892台。2車種の日産は、21万1428台。1車種だったホンダは、8万5596台で、いずれにしてもトヨタの圧勝ぶりが明らかだ。

そのなかで、日産は「ノート」がベスト10の2位に入るが、1位のトヨタ「プリウス」と7115台差と、ほぼ1カ月分の販売分に当たる台数で負けている。もう1台がミニバンの「セレナ」で、6位(9万2956台)だ。

■発売3年を経てなお健闘するセレナ

これは、同じ5ナンバーミニバンの競合となるトヨタ「ヴォクシー」(8位:8万8012台)、ノア(17位:5万2684台)と比べ、優位に立つ。ヴォクシー/ノアはほぼ同じクルマで車名が異なる兄弟車だ。合算すれば13万台超えになり、1位のプリウスさえしのぐ台数となる。

しかし、統計どおりに車名別で見れば、2016年の発売から3年目となった5代目セレナの販売は、なお健闘していると言えるだろう。

ちなみに、1990年代に誕生した当時、一世を風靡した5ナンバーミニバンの先駆けといえるホンダ「ステップワゴン」は、現行車が2015年の発売から4年となるためか、昨年は18位(5万2676台)と、セレナの6割弱の販売台数にとどまっている。

車名別でトヨタを上回り、競合のヴォクシーやノア、そしてステップワゴンより上位で昨年を締めくくったセレナ人気の秘密は、どこにあるのだろうか。

セレナは、商用バンとして生まれた「バネット」の乗用版である「バネットコーチ」の後継として、1991年に「バネットセレナ」の名で誕生した。さらにさかのぼると、1969年の「サニーキャブ」にまで歴史をたどることになる。

そもそもが、商用のワンボックスカーとして製造されてきた経緯があり、バネットも運転席/助手席の下にエンジンを搭載する、キャブオーバーと呼ばれる車体形式を持っていた。

エンジンの上に乗員が位置することで、そこから後ろはすべて荷室として広々と利用できるので、キャブオーバーは商用車として重宝された車体形式である。ちなみにトラックも、エンジンの上に人が乗っている。

こうした経緯は、トヨタのヴォクシー/ノアも同様で、ノアの前身となるのは1976年に初代が登場した「タウンエース」という名の商用ワンボックスカーだ。これに乗用のワゴンも追加されている。車体形式は、当然というべきキャブオーバーだった。

■前輪駆動化でワンボックスからミニバンへ

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