ローンを組む人が見落とす家計の「バランス」 家計のバランスシートで丸裸になる家計状況

東洋経済オンライン / 2020年3月10日 9時40分

家計を「バランスシート」で見てみましょう(写真:freeangle/PIXTA)

大きな買い物をするときに、ローンを組むのは一つの方法です。しかし、借りすぎてしまう人も少なくありません。複数のローンの支払いが重なって、家計を圧迫してしまうことも。そのような失敗をしないためには、どうしたらいいでしょうか。横浜国立大学名誉教授である西村隆男氏の著書『経済的自由への道は、世界のお金の授業が教えてくれる―人生の選択肢が広がるパーソナルファイナンスの教科書―』から一部を抜粋・再構成してお伝えします。

■負債を利用すべきか?

会社が新しく事業を始めるときや事業を拡張しようとするとき、その資金を調達するために金融機関から融資を受けたり株式を発行したりします。個人でも、より快適な生活を実現しようと、新たな住居や家電製品を購入したり、車を買い替えたりしますが、大きな買い物になればなるほど、すべてを自己資金で賄える人は稀でしょう。

そのようなときは、クレジットやローンといった負債を利用する方法があります。必要な資金が貯まるまでは購入しないという選択もできますが、これから将来にわたってその商品を活用することで得られるベネフィットを考えると、負債を利用してでも早く商品を入手したほうがいいと判断してもおかしくありません。

多くの人にとって人生で最も大きな買い物となるのは、おそらく住宅ではないでしょうか。マンションや戸建ての中古物件であっても、大都市圏やその近郊であれば最低でも2000万~3000万円はするもの。高額な物件ほど自己資金だけでは入手できないので、住宅ローンを借りようと考えている人は多いはずです。

さらに言えば、不動産は資産価値のある商品です。ローンで購入した時点では負債が多く残っていますが、売却すれば収入を得ることができます。一般的に、建物の部分は時間の経過とともにだんだんと価値が減っていきますが、土地は買った時点よりも資産価値が高まるということもありえます。ですから、負債を抱えることになっても、今購入したほうがいいと判断する可能性は十分にありえます。

しかし、お金を借りて物を買う以上、利子というかたちで購入した物の価値以上にお金を払うことになります。返済期間が長くなればなるほど、余計に払う金額は大きくなります。

仮に、共働きの夫婦が5年後の住宅取得を目標にして、毎年100万円を住宅資金として貯めるとしましょう。家賃を払いながら貯金するのは大変ですが、毎月5万円の積立預金をして、ボーナス時には20万円をプラスして、5年で500万円を貯めたとします。

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