儲かるYouTuberに巨額広告マネーが流れ込む 嵐や宮迫も参入、地上波テレビをしのぐ必然

東洋経済オンライン / 2020年3月12日 7時0分

日本のYouTuberの第一人者といえば、ヒカキン。コロナ騒動で「トイレットペーパー不足はヒカキンが買い占めたせい」も結局デマだった(画像:HikakinTV)

「トイレットペーパー不足はヒカキンが買い占めたせい。デマです~」。日本列島に新型コロナウイルスのニュースが駆け巡る中、トップYouTuberが投稿した動画の再生回数は、1日で300万回を超えた。

事の発端は、4年前にトップYouTuberのヒカキンが投稿した、「トイレットペーパー20年分トイレに入れてみた」という動画のキャプチャ画像。これがSNS上で拡散されて「ヒカキンがトイレットペーパー不足の元凶」というデマが流れてしまった。3月2日にヒカキンは弁明とともに、「薬局で働く人は疲弊しているようです」と現場で働く人々を気遣いながら、正しい情報収集を視聴者に呼びかけた。

コンテンツによって差は大きいが、YouTubeの広告収入は、1再生0.1~0.3円とされる。300万回再生されると、広告収入は30万~90万円。ヒカキンは企業とのタイアップ企画も多数手がけており、「動画1本で2500万円程度」(業界関係者)。広告収入や企業とのタイアップ広告、イベントやグッズなどの関連ビジネスを含めると、年収は数億円を上回る。まさにYouTubeは、巨大な金を生むプラットフォームなのだ。

■年収「数億円以上」のヒカキンだけじゃない

YouTubeへ吸い寄せられるように、芸能人も活躍の場を、テレビから広げている。2019年10月、男性アイドルグループの嵐がYouTubeチャンネルを開設すると、1日で100万人がチャンネルを登録した。メンバーのプライベート映像も配信するなど、ファン垂涎の内容となっている。「嵐には200万人以上のファンクラブの土壌があるので、どんな動画でも見られて無敵」とあるYouTuberは感嘆する。

一方で民放幹部からは、こんな声も漏れる。「嵐はYouTubeやネットフリックスで動画配信しているが、テレビではドキュメンタリーやプライベート映像のコンテンツでは視聴率が取りにくい」。視聴率や広告スポンサーの意向を考えると、番組作りや起用するタレントなど、表現に制約が出てしまう。多種多様な面白さを求めて多くの視聴者は、テレビからネットへと視聴の場を広げている。

この流れを受けて、YouTuberとして自由に活躍する道を選ぶ芸能人は、増える一方だ。お笑い芸人のカジサックを皮切りに、中田敦彦、メンタリストDaiGo、今年に入ってからは、江頭2:50と宮迫博之が話題をさらっている。

宮迫博之のチャンネルを運営するギルドの高橋将一代表は、「今のYouTubeを代表する存在がヒカキンなら、大人が楽しむYouTubeの象徴に宮迫さんがなれたら面白い。最大の誤算は江頭2:50さんが参入して、視聴者が分かれてしまったことだが」と笑う。

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