ベルガード「倒産8年」社員5人で甦った古豪の技 原動力はMLB選手と国内企業とのコラボ

東洋経済オンライン / 2020年3月26日 7時45分

「ベルガード製防具」を愛用するロビンソン・カノ選手(画像提供:ベルガードファクトリージャパン)

3月4日、東京・新宿高島屋(ウェルビーフィールド内)に「AXF(アクセフ) TOKYO」という名前のスポーツショップがプレオープンした。取材時は、新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で客足は少なかったが、状況を見据えて、4月に本開業を予定しているという。

店の運営は、岐阜県岐阜市に本社があるサンフォードだ。店内には有名スポーツ選手が身につける機能性商品「AXF」や、野球用品「AXF×Belgard」(アクセフベルガード)も置かれている。6日には、埼玉県越谷市に本社を置くスポーツ用品メーカー、ベルガードファクトリージャパンの永井和人社長も店を訪れた。

野球用品を中心とするベルガードには近年、メディアも注目する。従業員はわずか5人で、本社は埼玉県の町工場のような外観。それもあって、多くのメディアは後述する実績との意外性を報じる。

だが、今回の趣旨は違う。この小さな会社には、生き残りや変身への参考事例が多いのだ。

■MLBのスター選手が多数愛用する

ベルガードの主力は野球用品。とくに捕手が着けるマスク、プロテクター、レガースや、打者が手足につけるアームガード、フットガードといった「防具」に定評があり、MLB(アメリカ大リーグ)選手の多くが愛用する。

「新型コロナウイルスの影響で、MLB開幕も延期となりましたが、当社の防具はメジャー30球団のうち、9球団の4番打者(経験者)が使っています。最も有名なのはニューヨーク・メッツのロビンソン・カノ選手。MLB通算2500安打と300本塁打を記録した大物です。ほかには、同僚のヨエニス・セスペデス選手や、ニューヨーク・ヤンキースのジャンカルロ・スタントン選手、今年から東京ヤクルトスワローズに入団した、アルシデス・エスコバー選手(元カンザスシティ・ロイヤルズ)もいます」(永井氏)

なぜ、小規模の会社が有名選手と付き合えるのか。それは永井氏の人脈が発端だった。

「もともとは十数年前、日本人の知人がシアトル・マリナーズのチームトレーナーでした。彼を通じて当時の3番打者、4番打者が使うようになり、その後、別のチームに移っても使い続け、ほかの選手に口コミで広がったのです」(同)

人気選手の中には、愛用する防具の画像をSNSで自ら発信する例もある。

着けた画像を同社に送る選手もいる。

それが広告効果を生み、防具だけでなくほかの商品の受注も増えた。

ちなみに有名選手とも基本的に契約をせず、用具のみを無償提供。一般の選手には有償で販売するのがビジネスモデルだ。

■8年前に倒産したがV字回復を果たす

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