ライザップ社外取締役2人はなぜ辞任したのか 経営再建の最終段階を前に「波乱」の兆し

東洋経済オンライン / 2020年3月26日 7時15分

瀬戸健社長率いるライザップの足元で、いったい何が起きているのだろうか(撮影:尾形文繁)

外部より招聘した経営指南役が在任期間1年足らずで会社に三くだり半を突きつけた。しかも2人同時に――。

そんな異例の事態がRIZAPグループ(ライザップ)で進行している。

ライザップは6月末の定時株主総会後に予定する新経営体制を3月19日に発表した。同社は2016年ごろから加速させたM&A(合併・買収)攻勢が行き詰まり、買収した子会社群の再建を中心とする構造改革に2018年11月から着手。新しい経営体制のもと、今年4月以降を「構造改革の最終段階」にして成長路線に舵を切っていく考えだ。

■社外取締役2人の名前はなかった

だが、新経営陣のリストの中に社外取締役の中井戸信英氏(73歳)と望月愛子氏(40歳)の名前はない。2人は2019年6月に同社の社外取締役に就任したが、発表文には「3月13日付で(2人から)当社取締役を辞任したい旨の申し出があり、同日付けでこれらの申し出を受理いたしました」とだけ記されている。

中井戸氏は、住友商事で副社長を務めた後にシステム開発会社のSCSKで社長・会長を歴任し、同社の働き方改革を進めたことで知られる。一方の望月氏は、経営コンサルティング会社「経営共創基盤」のマネージングディレクターで、企業再建などに関わってきた経験を持つ。

2人が6月の取締役の任期満了を待たずに辞任したのなぜか。ライザップ広報部は「構造改革の進め方で(創業者である瀬戸健社長(41歳)をはじめとする経営陣と)意見の相違が起きていた」と説明する。

辞任の理由となった「構造改革の進め方」とは何なのか。ライザップは「戦略上の問題で詳細は申し上げられない」としつつ、次のように回答した。

「従来の取締役会の構成では、社外と社内の取締役のバランスが悪いため意思決定のスピードが遅れるという側面もあり、コロナショックという非常事態の中、足元で緊急的に対応すべき経営判断についての意見のやり取りの中で見解の相違も生まれた」

■望月氏は「会社側の説明は事実ではない」

コメントにある「社外と社内の取締役のバランス」とは、次のようなことを指す。

ライザップは2019年6月、監督機能の強化を理由に12人だった取締役の数を6人に減らした。これに伴い、社内取締役と社外取締役の比率は、従前の「社内9、社外3」から「社内1、社外5」に大きく変わった。

しかし、社外取締役比率が高まることで意思決定のスピードが遅れるのは、ある意味当然のこと。となると、会社側が説明する辞任理由は「新型コロナウイルスが感染拡大するという経営環境下で見解の相違が生まれたからだ」と要約できる。

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