「日本が悪い」と口癖のように言う人々の共通点 いったい何に期待をしているのか?

東洋経済オンライン / 2020年3月28日 9時55分

(左から)楠木建氏と秦卓民氏に「セルフィッシュ」な人は、どんな生き方ができるのか語り合ってもらった(写真:尾形文繁)

「この時代が悪い」「日本社会が悪い」――。

何かと社会のせいにする人は、身近に必ず一定数がいるものだ。そんな人に疲れてしまうことはないだろうか。むき出しの感情やパワー重視の社会にうんざりすることはないだろうか。

山口周氏との対談『「仕事ができる」とはどういうことか?』を上梓した一橋ビジネススクール教授の楠木建氏と、ロングセラー『SELFISH(セルフィッシュ)』の監修を行った、株式会社ENERGIZEの代表・秦卓民氏に、コレクトパワー過剰社会ともいえる日本について、「セルフィッシュ」の観点から語り合ってもらった。

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■自分を小さく扱うから、期待しなくてもいい

楠木建(以下、楠木):この本ではSELFISH(セルフィッシュ)を自分本位、と訳していますが、それは自己中心とは大きく異なるんですよね。自分本位の人というのは、無理をせず、未来に期待せず、つねにゆとりがあるもの。「自己中心」の考え方というのは、自分に都合よく考えるということがベースになっていると思いますが、それはあまりにも自分を大きく扱っています。

秦卓民(以下、秦):自己中心になればなるほど、誰かと比べての損得が判断の基準となる。つまり、他者を気にして生きていくことになる気がしますね。

楠木:本来、思いどおりにならないことのほうが自然なんです。セルフィッシュな人っていうのは、非常に自分を小さく扱っている。ゆえに、あらゆることに期待をしていない。

秦:それが、「無理していない」ということにもつながっているんですね。

楠木:そのとおりですね。

楠木:自分の思いどおりにならないことに、ひたすら文句を言っている人っていますよね。時代が悪い、環境が悪い、はては日本が悪いといった具合に。

同じように、過去にさかのぼる人もいます。「高度経済成長の頃はよかった。今は少子高齢化で時代がよくない」という話です。これは、裏を返すと将来に期待しすぎなんですよね。こういうのが、自分がない状態、自分本位でない状態です。

秦:いますね、そういう人。

楠木:何があっても、最終的には「日本が悪い、日本がイケてない」っていう答えに行き着く。彼らをよく見てみると、どうも自分が調子よくないっていうことなんですね。自分が調子よくない、パッとしないってことを認めるとつらいので、結局は「日本が悪い」っていう話にしちゃってるんですね。

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