内閣支持率が急落、浮上する秋のコロナ解散説 安倍チルドレンに渦巻く巻き添え落選の恐怖

東洋経済オンライン / 2020年6月9日 7時10分

首相官邸に入る安倍晋三首相(中央)。支持率低下を打開するための「秋の解散」説が浮上している(写真:時事)

6月17日のコロナ国会閉幕と絡めて、永田町では安倍晋三首相による秋口の衆院解散断行説が浮上してきた。

コロナ対策の迷走や検察ナンバー2の賭けマージャン辞職などで内閣支持率が急落。長らく維持してきた1強の崩壊による求心力低下に焦る安倍首相が、「一か八かの勝負に出るのでは」(自民幹部)との臆測が広がっているためだ。

■解散のチャンスは秋口か年明けか

さまざまな政権スキャンダルが連鎖する中での国会閉幕は、野党の追及をかわすための「得意の逃げ恥作戦」(立憲民主幹部)であることは明らか。危険水域に近づく内閣支持率のV字回復も見込めない中での秋口解散は、「自爆テロになりかねないリスクもはらむ」(自民長老)。ただ、安倍首相にとっては「政権の死に体化を避けるため、残された唯一の手段」(同)ともみえる。

「東京アラート」に象徴されるように、新型コロナウイルスの感染収束のメドはなお見通せない。与党内では「年内解散など論外で、事実上の任期満了選挙しかない」(首相経験者)との見方が支配的だった。政権ナンバー2の二階俊博幹事長も、「早期解散の必要性を感じていない。今はコロナ問題の解決に努力することが大事だ」とクギを刺した。

その一方で、首相サイドは「このままでは、任期を全うしても野垂れ死にになる」(周)との危機感を募らせる。安倍首相がコロナ前に描いていたとされる「求心力を維持したままの勇退で院政を敷く」とのもくろみは、もはや幻想となりつつあるからだ。

今後予想される政治日程からみて、安倍首相が伝家の宝刀を抜けるチャンスは、「秋口か年明けの二択」(細田派幹部)とされる。その後は、「1年遅れの東京五輪開催の可否も絡んで、事実上の任期満了選挙しか選択肢が残らない」(同)からだ。

そこで浮上してきたのが「9月末解散・10月25日投開票」という日程だ。コロナの緊急事態宣言下の4月下旬には、衆院静岡4区補選が実施されており、与党幹部も「国政選挙はいつでもできる」と強調する。となれば、「経済復興のための2021年度予算審議直前の年明けより、秋口解散のほうが政治空白の悪影響は少ない」(自民幹部)のは自明の理だ。

その布石ともなるのが、第2次補正予算に計上された10兆円という巨額の予備費だ。「コロナ対策に臨機応変に対応するため」(政府首脳)が建前だが、与党幹部は「これで当面は第3次補正の必要がなくなる」と解説する。

■都知事選後に夏の内閣改造も

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