「無観客の競馬」がこんなにも盛り上がった要因 ネット投票だけでも売り上げは前年比1割減

東洋経済オンライン / 2020年6月13日 9時50分

「普段と違ったしダービーという雰囲気はあまり感じなかった。左腕はテーピングしていたし少し痛みもあった。自分のことで精いっぱいだったし楽しむ余裕はなかった」と振り返った。結果は10着。「スタート直後につまずいて考えていたような前に行く競馬ができなかった」と残念そうに振り返った。それでも「ダービーに乗れてよかった。今度はお客さんが入っているダービーにあらためて乗りたい」と前を向いた。それぞれにそれぞれのダービーがある。

ダービーの主役は皐月賞馬コントレイルだった。皐月賞はサリオスとの無敗のGⅠ馬対決が注目された。最内で後手を踏み苦しい競馬になったが、ライバルのサリオスとのマッチレースを制した。福永祐一騎手は父の福永洋一元騎手が果たせなかったクラシック完全制覇を達成した。

ダービーでは2005年の父ディープインパクト以来の無敗の2冠が懸かっていた。今回はスタートを決めると折り合って前で流れに乗った。直線に入っても手応えは絶好。ライバルのサリオスが外から迫ろうとしたところで、軽く気合を付けると一気に突き放した。終わってみれば3馬身差の圧勝。無敗の2冠制覇はディープインパクト以来15年ぶり7頭目。

父ディープインパクトに続く父子での無敗の2冠は1984年シンボリルドルフ・1991年トウカイテイオーに続き2組目。ダービーで無敗のGⅠ3勝目は1992年ミホノブルボン以来28年ぶり2頭目。無敗のダービー馬は15年ぶり11頭目。

春2冠制覇は2015年ドゥラメンテ以来24頭目。まさに記録ずくめのダービーとなった。2018年ワグネリアン以来のダービー2勝目を挙げた福永騎手はウイニングラン後に無観客のスタンドに向かってヘルメットを取って馬上から一礼した。

「お客さんはいなかったけど、画面の向こうでたくさんの人に見ていただいているだろうと思っていた。この馬に騎乗できたことを誇りに思う」。印象に残るシーンだった。「抜け出すと遊んじゃうので追い出しを待ったが、最後まで緩めなかったのはまだまだ集中し切れていないから。遊びながらダービーを勝った。相当優秀な馬」と絶賛した。

矢作芳人調教師は「オーナーから秋は国内に専念して3冠を狙いにいくぞと言われた」と菊花賞挑戦を高らかに宣言した。ディープインパクトに続く史上3頭目の無敗の3冠、史上初の父子2代での無敗の3冠も懸かる。福永騎手は「底が見えないというか、ポテンシャルが高い。楽しみしかない」と締めくくった。牡馬と牝馬に同一年にそろって2冠馬が現れたのは史上5回目。ともに無敗の2冠馬だったのは史上初めてだった。

■安田記念はアーモンドアイが断トツ1番人気も…

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング