渋谷で物件価格2000万円台「目利きのお家」事情 「購入は時代より自分のタイミングが大切」

東洋経済オンライン / 2020年6月20日 7時20分

確かに渋谷で月々8万円台という価格は破格だ。とはいえ、賃貸と違って住宅ローンは長きにわたって支払う必要がある。加えて借地ということは、土地は自分のものにならないということ。長く支払っても自分のものにならないのであれば、不動産を購入するうまみは少なくなってしまうと思うが……。

「借地を不安に思う人は多いのですが、実は借地借家法に基づく借地権にもいろいろあります。借地借家法の“旧法”に準拠している物件であれば、借主の権利が強く、ほとんどの場合は契約更新によって半永久的に土地を借りることが可能です。借地には地代がかかりますが、私の場合は数千円。それなら負担ではないでしょう?」(伊勢谷)

借地といっても、さまざまなケースがあるのだ。不動産は個別取引であり、1つの事例をすべてに当てはめることはできないし、逆に一般的な定石があっても、それが当てはまらない物件もある。新築以上と評価されるビンテージマンションがある一方、古かろう悪かろうの物件も多数存在する世界だ。だからこそ目利きが得をするし、だまされる素人も出てくる。この難しさが築古物件購入時のハードルの高さにつながっている。

不動産経済研究所と東日本レインズのデータによれば、首都圏のマンションにおける住宅流通に占める中古取引の割合は、2016年から4年連続で中古が新築を上回っている。

とはいえ国際比較で見れば、日本の中古住宅流通のシェアは低い。2018年の全住宅流通量に占める日本の既存住宅(中古住宅)流通シェアが14.5%であるのに対して、イギリスやアメリカでは80%以上である。

空き家問題解決のためにも、日本の中古住宅の流通や活用を促進すべきだが、中古住宅のメリットとリスクを的確に評価する仕組みやカルチャーが根付いていないことが、課題となっている。

そこで伊勢谷さんに、1人の中古物件売買のプロフェッショナルとして、また築古不動産購入の経験者として、重視している3カ条を聞いた。

1. 自分自身の今現在のニーズを見極める

ライフスタイルや人間関係と、住む街は密接な関係がある。今自分がどんな暮らしを望んでいるかを掘り下げることが大切だ。他人の評価や将来の可能性を考慮しすぎた選択は、後悔のもとになりかねない。今のライフスタイルにフォーカスし、それが変わったら売るという気概で物件を見極めると、売却時にもセールスポイントのある良物件に出合える。

2. 街と物件の属性の不一致を避ける

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